初めてを捧げた作品です。支援所からの転載のピクシブからの転載という歪な移動法で召喚されました。
ある夏の暑い日、俺はトラックに轢かれて死んでしまった。
しかし片想いの遥ちゃんと結ばれたい、まだ死にたくないと願ったせいか俺の魂は現世にとどまってしまった。
留まったまでは良かったのだが、俺は事故現場に縛られた所謂地縛霊になってしまっていた。
悲しみのまま地縛されていたある日、俺の近くに遥ちゃんが通りかかった。
いつも親友の奈津美ちゃんと一緒なのに、一人とは珍しいな。
そう思っていたら、遥ちゃんは俺の近くで誰かを待つように壁に体重を預けていた。
ああ、この手で遥ちゃんに触れられたら…そう思って遥ちゃんに手を伸ばす。
突然、そこに女の子が通りかかった!
俺の手は女の子をすりぬけ、そのまま俺は引きずり込まれるような感覚に襲われ、俺の意識は途切れた。
暫くして意識を取り戻すと、俺の目の前には遥ちゃんの姿があった!
ど、どういうことだ…? 辺りを見回そうとするが、身体が動かない!
そこで俺は気付いてしまう。カラダの感覚があるのだ。しかも生前の俺とは違った感覚だ。
そして俺の口が勝手に動いて、遥ちゃんと談笑している…!?
混乱する俺を無視して、遥ちゃんと俺?は歩いていく。
「でも奈津美ちゃん、さっきはホントに大丈夫だった、なんか一瞬意識飛んだみたいに見えたけど…?」
「ホントに大丈夫だって! なんかちょっとクラっとしただけだし!」
遥ちゃんが俺のことを奈津美ちゃんって言ってる?
まさか……
俺は事故現場から移動し、想い人の親友である奈津美ちゃんの身体に地縛されてしまったようだ。
俺が奈津美ちゃんの身体に縛られて1週間が経とうとしていた。
奈津美ちゃんの身体に縛られ、動くこともできない生活だったが、思った以上にいいものだった。
取り憑いてしまったのが奈津美ちゃんだったお陰で、ほぼ毎日ずっと、愛しい遥ちゃんを眺めることが出来ていた。
奈津美ちゃんという親友のポジションに便乗して、遥ちゃんの身体も、遥ちゃんの悩みも、遥ちゃんの色んな事を盗み見て、盗み聞くことが出来ていた。
死してなおこんな思いができるなら、地縛されるのもいいな、と思っていた。そんなある日
「ん、んぅ……」
その日、何と奈津美ちゃんはオナニーを始めてしまった!
凄い。女の子ってこんな感覚なんだ…!
何故かはわからないが奈津美ちゃんと五感が共有出来ててホントに良かった。
奈津美ちゃんはしばらく軽く性器を触って、胸を揉んで、そして眠りについた。
それからの俺は、奈津美ちゃんが鏡に映るごとに、あの日の自慰を思い出していた。あの感覚、もう一度味わいたいなぁ…
俺の願いが成就したのはそれから3日後だった。
以前は1週間かかったから短くなっているはずだが、待ちきれなすぎてそれ以上に焦らされた感じがした。
「んっ…ふぁ……なんで…今日シてるんだろ……?」
奈津美ちゃんの身体も溜まっていたのだろうか。以前より少しだけ激しいオナニーでとてもよかった。
それから4日が経った。俺が奈津美ちゃんに入って丁度2週間だ。
俺は遥ちゃんと奈津美ちゃん、両方のことを以前よりさらに好きになっていた。
その日の夜……
(今日は、週末だし…イイよね……?)
今の声は…まさか、奈津美ちゃんの心の声…?
俺の疑問など無視して、奈津美ちゃんは胸を弄る。
奈津美ちゃんのおっぱいの感触は本当に気持ちいい。
俺は奈津美ちゃんの愛撫に身を任せ(ることしかできないが)奈津美ちゃんのオナニーを存分に味わった。
一通りオナニーを終えると、奈津美ちゃんは眠りについた。
……あれ、いつもは身体に引っ張られて眠くなるはずなのだが、俺の意識ははっきりしていた。
地縛霊だったときもこんな感じだったな、などと思いをはせたが、とにかくこの状態は暇すぎる…
どうしたもんかな、と足をぶらぶらさせて考え込む……
足がぶらぶらした……?
「え……?」
目をあけた。目が…あいた…!?
「な、え、まさか…」
なんということだ。俺は、奈津美ちゃんの身体を動かしていた!!
奈津美ちゃんの身体が俺の意思に沿って動く。
「懐かしい…肉体があるってこんな感じだったなぁ…」
死んでしまった昔のカラダに思いを馳せる。
しかし、決定的に違うところがある。あってしまう。
俺は部屋の電気をつけて、鏡の前に立つ。
2週間鏡越しに見ていた美少女。奈津美の姿がそこにあった。
「ほ、ホントに奈津美ちゃんを動かしてるんだ……あは、俺、かわいい……」
そう言いながら鏡に映る奈津美ちゃんの頬が朱に染まる。
今までと違い、俺の興奮が奈津美ちゃんの身体に完全にフィードバックされていることを感じ、精神は更に昂ぶってしまう。
「んぁ、やば、奈津美ちゃんのパンツ、濡れてる…ッ こんなの抑えられないぞ!!」
俺の手は奈津美ちゃんのパジャマの中に潜り込み、パンツの上から濡れてシミを作っているであろうソコをゆっくり撫でる。
「あぁ、すっごい…ホントにエロいよぉ……おまんこぐちゅぐちゅで、おっぱいぷにぷにで、さいっこぉ♥」
鏡の前には恍惚とした顔で自分の身体を弄る奈津美ちゃんの姿がある。
今までベットで軽くしかオナニーしなかったせいでお預けを食らっていた淫らな姿に俺の興奮は止まらない。
いつの間にかパンツをずらし、股間に指を抜き差ししながら奈津美ちゃんの肉体を貪っていく。
「ああぁあぁっ、凄いっ、凄いよ奈津美ちゃん! あぁ、奈津美ちゃん奈津美ちゃん奈津美ちゃん!! 奈津美ちゃんのカラダ、好きだ。ホント好き。あぁ、凄い、来たっ、これがイく感じなんだねッ、んぁっ、可愛くて、エッチな、奈津美ちゃんのカラダで、奈津美ちゃんのカラダを使ってッ、イくっ!!」
ベットに倒れ込み、俺は本当の意味で初めて奈津美ちゃんとして、女の子としての絶頂を迎えた。
満足し、疲れた俺は後片付けをして、眠りについた。
次の日の朝……身体を使っているのは目を覚ました奈津美だった。
(なんだかすごく眠いしダルいなぁ……うぅ……)
奈津美ちゃんとして感じる身体中のダルさと、ちらりと映ったゴミ箱のティッシュが昨日の行為が現実であることを物語っていた。
本当に、俺が奈津美ちゃんを好き放題動かしたんだ……
もしかしたら、ゆくゆくは……そんな黒い感情がふと、俺の中に芽生え始めていた。
「奈津美、眠そうだけど大丈夫?」
「うーん……多分、大丈夫……ふぁ」
夜中の一件のせいで寝不足になっている奈津美ちゃんはあくびしながら遥ちゃんに応えている。
俺が使っていたとはいえ、奈津美ちゃんの身体からしたら夜更かししたのと同じことなんだろう。身体に引っ張られて俺も眠い。
(本当、どうしちゃったんだろう? 昨日は…シたあとすぐ寝ちゃったはずなのに……)
あの後幽霊である俺に身体を使われて身体を好き放題辱められていたなんて思ってもみないんだろうな。
背徳感のような、優越感のような、よく分からない感情で俺はゾクゾクしていた。
始業のチャイムが鳴り、授業が進んでも、奈津美ちゃんはうつらうつらしていた。むしろつまんない授業中の方がうつらうつらするか。
ねむねむする奈津美ちゃんの中でそんなくだらないことを考えていた時、「それ」は突然起きた。奈津美ちゃんが居眠りしてしまったのだ。
「……くぅ…………はっ!? !!?」
俺は声を殺して驚く。まさか…
意識を集中してみるが、奈津美ちゃんの心の声は聞こえない。
奈津美ちゃんが寝ちゃったせいで身体の主導権が俺に移ってしまったのだろうか。
しかしどうしたものか……
とりあえず目立たないように、ノートと黒板をじっくり見る。その時だった。
頭の中に今までどういう授業だったかとか、この先生がつまんないこととかそういう情報が流れ込んできた。
「え、これって……まさか……」
俺は更に意識を集中させ、別のことを考える。奈津美ちゃんの、個人的なことを。
すると思ったことに関連した奈津美ちゃんの記憶が流れ込んでくる。
好きな食べ物、趣味、特技。この2週間でなんとなくわかっていたことが確信に変わっていく。
意識すれば、奈津美ちゃんの過去の記憶も流れ込んでくる。小さい頃の記憶、幼馴染の遥ちゃんとの2人旅。
奈津美ちゃんの脳内をほじくり回して奈津美ちゃんを手に入れる感覚に倒錯とした快楽を感じて、気が付けば授業終了のチャイムが鳴っていた。ノートはとれなかった。
「な~つみ!」
休み時間、愛しの遥ちゃんが話しかけてくる。
本来なら混乱するが、奈津美の記憶を存分に堪能し、いまだ奈津美ちゃんの脳内にどっぷり浸かっている俺には、奈津美ちゃんを演じるなど造作もないのだ。
そのまま遥ちゃんやクラスメイトの女子たちと談笑する。
完璧すぎる。誰も俺が奈津美ちゃんに成りすましていると気付くことなく、休み時間終了のチャイムが鳴った。
そのままバレることもなく授業が終わり、奈津美ちゃんとして部活に行った。
奈津美ちゃんはバスケ部のレギュラーで、生前の俺は運動など出来なかったが奈津美ちゃんの身体と記憶を使える今の俺は奈津美ちゃんの高い運動能力を遺憾なく発揮でき、奈津美ちゃんを上手に使えている感覚に酔いしれた。
部活を終え、汗を拭いたら「いつも通り」待ち合わせしていた遥ちゃんと帰路につく。
遥ちゃんと談笑しながら俺はじっと遥ちゃんを見る。
やっぱり可愛い。俺が一目で惚れるわけだ。
美術部だからか、あまり外に出ないせいで透き通るように白い肌。
クリっとした眼の吸い込まれるように綺麗な瞳、整った顔立ちに、ほんのりピンクの唇。
奈津美ちゃんも相当に可愛い顔なのだが、それすら霞んでしまいそうなほどに……
「やっぱり、カワイイなぁ……」
「!? え、い、いきなりどしたの奈津美!?」
「ぁ」
ヤバい。口に出ちゃってた……! 何のために奈津美ちゃんの振りしてんだよバカぁ!!
俺は焦りながら何とか言い訳を考える。
「ほ、ほら。ヘアピン! うん! いつもと違う色で可愛いなって!」
「ぇ、あ、そ、そっか、ヘアピン。ヘアピンね。うん。昨日お母さんが新しく買ってきたんだ!」
「そ、そーなんだ! 似合ってるよ。うん! 遥は基が可愛いから……はっ」
言ってから気付いてしまった。ヤバい。これはダメだろ……
チラリと見ると遥ちゃんは顔を赤らめて俯いていた。
……え、まさか……
それからはポツポツと言葉を交わし、遥ちゃんと別れた。最後にちらっと見たが遥ちゃんの顔はまだ赤かった。
気恥ずかしさと素の俺が突然出てしまったこと。
そしてさっきの予感で俺の頭は混乱し、奈津美ちゃんの家に帰るまで心臓がバクバクいっていた。
家に着くと部屋のベットで眠りについてしまう。次に起きたのは朝だった。
「ふぁ……んー」
背伸びをする奈津美ちゃん。俺はまた、動けない状態に戻っていた。
起きると、お腹辺りに鈍い痛みを感じる。
理由は奈津美ちゃんの記憶から分かっている。
……あぁ、今日からなのか……
(あぁ、今日からなのね……)
1か月に1回、女の子に起きるアレ。生理だ。
奈津美ちゃんと同じことを考えていることに少し気を良くするが、そんなことより痛い。すごく痛い。
もしも知らない状態でこの痛みを1週間味わわされたらと思うとゾッとする。記憶が読めるようになった今で良かった。
奈津美ちゃんは嫌そうながらも痛みに耐え、登校の準備をする。偉いなぁ。同じ痛みを味わっているからこそ、心からそう思った。
お腹辺りに重い鉄球を乗せられたような状態のまま、奈津美ちゃんは遥ちゃんと合流し、いつも通り学校に向かっていった。
ともあれ、痛いものは痛く、奈津美ちゃんの生活に何にも集中できない俺は奈津美ちゃんの記憶を漁って暇を潰していた。
今まで読めなかったし、俺が主導権を握った時しか奈津美ちゃんの読めないと思っていたが、この状態でも読めるようになっていたのだ。
「俺」が「奈津美ちゃん」に適応してきているのかも。そう思って少し興奮しながら、奈津美ちゃんの記憶をほじくり回していった。
起こった出来事どころか、その時の奈津美ちゃんの感情までわかることを存分に楽しみ、気が付くと1日が終わろうとしていた。
しかし奈津美ちゃんの身体は生理痛に悩まされたままだ。
俺は夜になっても奈津美ちゃんの身体で動くのはやめて(痛いので)奈津美ちゃんと一緒に眠りにつくことにした。
そうこうしているうちに1週間がたち、遂に奈津美ちゃん(俺)は生理痛から解放された!
痛みから解放された俺は鏡に映る奈津美ちゃんにムラムラしてきた。
喉元過ぎれば熱さ忘れるとはこういうことだろうか。
昨日までの生理の痛みすらこの娘と全く同じ痛みを共有したと考えると悪い気はしなくなる。
じゅん。
ふと、股間が熱くなったのを感じた。
(え、あれ、なんで、私……?)
奈津美ちゃんが混乱している。まさか、俺の意思が奈津美ちゃんの身体に影響してる……?
そう考えた俺は鏡の前で奈津美ちゃんとしてオナニーした姿を思い浮かべながら、更に興奮を深める。
背中がゾクゾクし始め、お腹の奥がキュンキュンと熱くなる。心臓の音が跳ね上がり、顔がじわっと熱くなる。
間違いない。今、奈津美ちゃんを興奮させているのは俺なんだ。
「ふぁ、こんな朝早くに、ダメなのにぃ……んぅ」
身体を興奮させられた奈津美ちゃんは耐え切れず、自分のおっぱいを揉みだした!
(こんなの、ダメだって、わかってるのに……気持ちいい……!)
奈津美ちゃんと俺の精神の興奮が一気に肉体に叩き込まれ、乳首がいつも以上に勃起する。
すかさず、奈津美ちゃんは乳首をコリコリとこねくり回す。
「んぅ! は、ぁっ……これっ…すごッ……!」
「いつも」を遥かに超える快楽が奈津美ちゃんの脳を襲い、理性が快楽に押しつぶされる。
脳内は完全に桃色に染まり、快楽を得ることのみを至上命題として思考を回す。
「んふぁ! あぁ! 私の、お、おまんこ、気持ちいい!」
いつの間にか右手は股間へと伸び、クチュクチュと淫猥な音を立てて脳に快楽を流し込む。
快楽でドロドロになった脳はどちらの意思とも分からぬまま自分の身体を貪っていく。
「あ、クる、クる、キちゃう! これ以上したら、おかしくなっちゃう、ダメ、ダメなのにっ! あぁ、ダメダメダメッ!
お、私ッ、イっ!! ッッッ!!!」
脚をM字に開き、プシッ、プシュッと股間から液体を噴き出し、奈津美ちゃんの脳内で俺たちは絶頂を迎えた。
10分ほどの余韻の後、何とか起き上がった奈津美ちゃんはベトベトになった身体を流すべく風呂に向かい、シャワーを浴びた。
鏡に映る全裸の奈津美ちゃんを見て、もっと見ていたいと思うと奈津美ちゃんの手が止まり、じーっと鏡を眺めだす。
もしやと思った俺はそのまま奈津美ちゃんに色々念じてみた。
奈津美ちゃんが鏡に向かってウインクする。かわいい。そのまま見せつけるように胸を押し上げたり、ポーズをとりはじめる。
奈津美ちゃんはしばらくの間、誘うような目でポーズを取っていた。
(……あれ、私何してんだろ)
ふと我に返った奈津美ちゃんは身体を洗う作業に戻る。
まさか意識のある状態の奈津美ちゃんに干渉できるようになっているとは……
奈津美ちゃんに伝わらないように、ひそかに俺は興奮していた。
それから俺は、奈津美ちゃんにたびたび干渉して遊ぶようになった。
遥ちゃんとの濃いめのスキンシップ、女子更衣室での視姦、遥ちゃんを誘わせて銭湯に行き、裸のお付き合いまでした。
家に帰ると奈津美ちゃんの精神と肉体に干渉し、すっかりハマってしまった2人オナニーに興じていた。
奈津美ちゃんの精神も最初の方は抵抗の割合が多かったが、だんだんと快楽に屈服していき、ベットに座って鏡を見るだけでドキドキするようになっていった。
夜に精神干渉2人オナニー、夜中に奈津美ちゃんを操って1人オナニー。
女子高生としては異常に爛れた性生活を送っているとだんだん奈津美ちゃんの精神が弱っていき、意識のある学校の途中でもふと俺の意識に支配権が交代してしまうときが出てきてしまう。
仕方がないから奈津美ちゃんを演じ、元に戻ると記憶を継承して何とか奈津美ちゃんとしての生活を続けさせていた。
この時点ですでに俺は、奈津美ちゃんの身体の支配権を奈津美ちゃん本人より持っていることを確信していた。
それから少ししたある日、更に弱った奈津美ちゃんだったが何とか遥ちゃんとも別れ、公園の近くに差し掛かった。
公園付近の電信柱。もはや遥か前にすら思える、俺が死に、地縛されていた場所。何事もなかったように、血などは取り払われていた。
「俺、ここで死んだんだなぁ…………ぇ?」
何気なく思った一言が漏れた。奈津美ちゃんの口で。
「今の、何? え? 私、どうして……?」
奈津美ちゃんから強めの抵抗を感じる。
これは、バレちゃうか……ここらが潮時か……
そう思い、俺は奈津美ちゃんから身体の主導権をごそっと奪い取る。
「ごめんね奈津美ちゃん。本当に悪いけど、君の身体と魂、人生。全部を、俺が貰うね?」
そう言って俺は奈津美ちゃんの足で公園に入り、柵を超えて茂みに入る。公園には誰もいないが、大事はとっておこう。
茂みに隠れると、俺は全身を撫でまわす。
(な、何してるの! イヤ! 止めて!!)
「もう俺の方が立場が上だから、奈津美ちゃんがどれだけ抵抗しようと無駄だよ。カラダはもう俺のモノになってるんだ」
左手で制服の中に手を突っ込み、胸を刺激する。
股間に延びた手で下着をずらし、ぐちゅぐちゅと液体を垂らしながら刺激していく。
(やめて! イヤぁ! 私の身体でそんなことしないでよ!! んぅ!!)
「ふふ、無駄だよ。毎日弄ってきたお陰でこの身体も魂も快楽の虜だろ? 奈津美ちゃんはもう俺に抗えなくなってるんだよ」
(まさか、最近毎日シてたのって……! はぁん!)
「そう、俺さ、でも奈津美ちゃんも段々ノって来てたよね。ふふふ、もう君の心も、俺を受け入れてきてるってことなのさ! あとはこれで仕上げ。俺が主導権を握って君の心とイく事で俺たちは1つの魂に生まれ変わるんだ!」
(ああっ! いやぁ、嫌ぁっ! イったらダメ、ダメなのにッ!! 身体が、勝手にっ、止めてぇ!!)
「わかるよね、この身体はもうイくんだ! 君はこのまま俺に溶け込んで生きていくんだ! あはぁ、クる、クるッ、奈津美ちゃんとしての最後の絶頂、俺としての、最初の絶頂ッ!!」
「(んはぁぁぁああぁッ!! イくぅぅぅっ!!)」
涎を垂らし、股間から液体を垂れ流して、遂に奈津美の肉体が絶頂に達してしまう。
快楽と同時に俺の魂が奈津美ちゃんの魂になだれ込み、混ざり合い、支配していく。
魂の中の、存在そのものが俺に置き換わり、新たな支配者を迎え入れ、肉体は意識を手放した。
暫くして、意識を失い座っていた奈津美が立ち上がる。
「ふふ……今日からは私(俺)が、奈津美をやらせて貰うよ…… 生まれ変わったこのカラダで、愛しの遥ちゃんと結ばれるんだ……うふふっ」
俺は身なりを整え、家に帰り、鏡の前で制服を脱ぎ去って戦利品を確認する。
鏡には冴えない男ではなく、ニヤニヤと笑う下着姿の美少女が映っている。
美少女は鏡の前で誘うように腰を振り、プルプルと胸を揺らす。
「ふふ……これが今日からずーっと俺のカラダ……あはっ」
奈津美は俺に肉体を完全に支配されて、ニコニコと喜びを露わにしている。
再びこの世界に生きるための肉体を手に入れた喜び、そして
「この身体なら、遥ちゃんと結ばれることだって夢じゃない!」
愛しい遥ちゃんが好意を寄せる『幼馴染の奈津美』に生まれ変わったことの喜び。
俺が残した遥ちゃんと結ばれるという怨念を、この器なら成就することが出来る。
遥ちゃんとの夢のような生活を想起し、俺は自分の女体を慰めた。
暫く奈津美ボディで自慰に勤しんでいると、『お母さん』に夕飯が出来たと呼ばれた。
奈津美のお母さんは昔の体の母と違い、奈津美に似てとても美人だ。
脳内で『お母さん』を想い、愉悦に浸る。
「あはぁ、あんな綺麗な人が、これからずっと『お母さん』なんだ……私(俺)と一生切っても切れない、「肉親」なんだぁ」
そんな興奮を覚えながら、俺はリビングに向かう。
そこには「お母さん」の珠代と「お姉ちゃん」の雪菜が座っている。
(美人だらけの食卓、ホント眼福だぁ……)
晩御飯はピーマンの肉詰めとお味噌汁、あとご飯か、今日は簡単めなんだな、そう思いながら席に着く。
「いただきます」
実は俺はピーマンが嫌いだ。
あの気色の悪い緑も、ほかの人間が何のために食べるのか全く理解できないあの苦みも、全てが嫌いだ。
だがこのピーマンの肉詰めを目の前にして、食べようという気になる。
「俺」がダメでも「私」の味覚なら食べられるからだ。
そんなことにも嬉しさを感じながら、箸でそれをつかみ取り、口に運んだ。
「はぁ…ん…む」
可愛らしい奈津美の口で一口噛み切ると、口の中でくちゅっ、と唾液の音がした。
ここで俺は女の子の、奈津美の口を使っていることを意識してしまった。
ピーマンの苦みを、奈津美の思考で心地よく感じながら、試しに肉を舌で押してみる。
ゆっくり肉を裂き、舌が進んでいく。
前の俺より、非力で、プルプルした舌の感触はとても可愛らしく、気持ちいい。
使っている口一つでここまで差が出るものなのかと感嘆してしまいそうになる。
裂いた肉から漏れ出た肉汁が唾液と混ざり合い、甘い触感に背筋がゾクゾクする。
「はぁー……っ」
思わず熱い吐息をもらしながら、次に咀嚼を始める。
ゆっくり、ゆっくり。にち、にち、と歯並びの良い歯によって肉とピーマンが崩れていく。
崩れたものは唾液と肉汁の混ざったのと溶け合い、苦みと甘みが口中を支配し、口膣内に神経が集中してしまう。
暫く口の中の感触を味わったのち、小さな喉で、ごく、ごくん。と2回ほどに分けて、何とか飲み込んだ。
男だったときはこれくらい1回で飲み込めただろう。
そう思うと自分が華奢な女の子だということを更に意識し、背筋にゾクゾクが走る。
「はぁ、ぉぃしぃ……♥」
「わ、奈津美……? なんかちょっと、食べ方、エロいよ? 変なアニメでも見た……?」
「え?……あ゛」
「おいしいってのは嬉しいけど、変な声は出さない方がいいよ?」
「き、気を付けます……」
つい奈津美の口での食事に酔いしれてしまっていた。
奈津美としての行動一つ一つに興奮して過ごし辛くなるのは避けたい。
食べ方のエロいアニメについては気になるが、何より俺の目標は遥ちゃんと結ばれることなのだ。
この身体も魅力的だが、ハマって目標を見失ってはいけない。
食事を終え、部屋に戻った俺はそんなことを考えていた。
しかし……
「んっ」
ベットに座り、鏡を見ていると身体がじんわり熱くなる。
あぁ……そうか、この身体を乗っ取る前に身体を興奮させてオナニーしてたのが癖になっちゃったのか……これが因果応報ってやつか。
ま、カラダがシたいっていうんならヤってあげないと健康に悪いよな。
そう思い、取り込んだ奈津美の精神を再現しながら、俺は手を濡れそぼったそこへ差し込んだ。
暫く奈津美の身体を堪能しているとお風呂に呼ばれた。
カラダもベトベトになってたし、実験がてら興奮しないよう注意してお風呂に入ることにした。
うん、いいお湯だったし奈津美の裸を見てもちゃんと自分だと認識できてる。
奈津美の人格を取り込めていることを再認識し、疲れたので今日は眠りについた。
次の日の朝。目が覚めて、伸びをする。
今までは目覚めたら奈津美が身体を使っていたため、自分の意思で伸びをしたのは生前以来だった。
「んっふーふふーふー、ふーんふふ、ふ、ふーん……」
可愛らしい声を使って鼻歌でラジオ体操のアレを歌いながら、パジャマから制服に着替える。
朝からかわいい声が聴けるのは気分がいい。しばらく続けよう。
「いつも通りの奈津美」に着替え、リビングに向かうとお母さんが朝食を作っている。
「おはよー」
「ああ、おはよう。どしたの、いつもより早いじゃない?」
「へへん、そんな日もあるって」
「ふーん。ご飯もうすぐできるから、ちょっと待っててね。」
「はーい」
やることもないので洗面所で軽く髪を整える。奈津美が雑めな性格のおかげでこの辺の時間は短く済んでいるし、奈津美が可愛いお陰で何とかなっている気もする。
遥ちゃんと結ばれたとしても、この奈津美ちゃんの器とはこれから一生付き合っていくわけだし、化粧なども追々覚えていく必要がありそうだと思った。
朝食を終え(昨日のように恍惚とはしなかった)、いつもよりはやくに家を出る。
とにかく愛しの遥ちゃんに会いたくて仕方ないのだ。
ルンルン気分で奈津美を操り、待ち合わせ場所から遥ちゃんの通学路を逆行する。……あ、居た!
「ふぁ……」
そこには俺(奈津美)が見てないと思ってあくびする遥ちゃんがいた!
「は~るかっ! おはよっ!」
「え、わ、な、奈津美っ!? いつからそこにっ!?」
「ふぁ、って遥がかわいくあくびした辺り?」
「ッ~~~~!!!」
顔を真っ赤にして照れる遥ちゃん。とてもかわいい。
そのまま軽いノリを意識して腕を組み、いちゃいちゃしながら登校した。
学校に着く前あたりで腕をはなした。
遥ちゃんから「ぁ・・・」と声が聞こえて名残惜しそうな顔でこっちを見ている。やばいかわいい。
授業中は以前にも増してつまらなくなった。
元の俺自身が3年生だったのもあって全て知っている内容だから、奈津美が思っていたころの3割増でつまらなくなっていた。
奈津美から主導権を完全に乗っ取ってしまったせいで、記憶を読もうとするとほぼ居眠り状態になる為手持ち無沙汰になってしまう。
どうしようかと周りを見回してると、遥ちゃんと目が合った。
こっち見てたのかと思いながらもじーっ、と見返してやるとにへーっと笑いながら手を振ってきた。
ほんとかわいいなあもうと思いながら手を振り返していると俺の後ろから接近してくる先生に気付かず、脳天をひっぱたかれた。
つまらない授業と違い、体育はとても楽しかった。
以前、一時的に奈津美を操作したときに部活で身体のスペックを体感したのもあり、
更にうまく奈津美を動かせているのが分かって常に気分が良かった。
運動できる子はこんな気分で体育していたわけか。そりゃスポーツも好きになるわけだ。
後みんなキャッキャしてる。汗だくのはずなのにいい匂いしてる。
ぶつかってもむさい感じもなく、むしろぷにぷにしてる。
初めてまだ続けていたいと思う体育を終え、更衣室に移動する。
そう、更衣室だ。
女の子の汗特有の甘酸っぱい感じを全身に浴び、興奮で子宮をキュンキュンさせる俺だったが、
これ自体は以前の部活でも感じていたことだからいいとして。
俺主導で遥ちゃんの生着替えを見ることが出来るのだ。
遥の汗に濡れた体操服から、下着と素肌が露わになる。
この2週間で何度夢見たことか、遂に「これ」を実行する瞬間が来てしまったのだ。
無防備な遥ちゃんの、後ろから、ゆっくり近づいて・・・・・・
「ふふふ、遥ぁ!!」
「ひゃあぁあぁあああぁぁぁあ!!」
俺は後ろから、下着姿の遥ちゃんの背中に抱きついたのだ!
「あはぁ、すっごい、すべっすべだぁ・・・・・」
「な、奈津美、ちょっと、な、え、待って、やめ・・・んぅ・・・・・・」
遥ちゃんが何か言っているが俺は無視して身体を撫で回す。
汗でちょっと湿ってる感覚もエッチでとても良い。
段々と遥ちゃんの抵抗もなくなっていく。
周りの女の子は次々と着替えを終え、更衣室を去っていく。
結局更衣室に残ったのは俺と遥ちゃんだけ。
もはや抵抗もなく、上気した顔でこっちを見つめる遥ちゃん。
こんなの、耐えられるわけがない。
遂に俺は遥ちゃんの身体の、下着の中に、手を・・・・・・
きーんこーんかーんこーん
学校という施設にこれほどまで恨みを抱いたことはないかもしれない。
「な、奈津美、授業始まっちゃうし、もどろ・・・?」
「あ、う、うん・・・・・・」
めちゃくちゃ名残惜しかったけど俺は手を離し、制服に着替えていく。
もうすこしで、という気持ちと、やっちまったぁ、という気持ち。両方の想いが俺の中に蠢いていた。
「ああいうところでは、恥ずかしいし、もう、しないでね?」
「ぅ、ごめん・・・・・」
頭の中がいっぱいになっていた俺は、このとき暗に他のところではOKだという含みに気付くことはなかった。
先生には当然怒られたし、奈津美の友達にはとても茶化された。
その他つまらない授業を終え、放課後になった。
部活は今日休みらしく、いつも通りに戻っていた遥ちゃんと一緒に帰ることにした。
美術部所属の遥ちゃんは別に今日は休みというわけでもないが奈津美が休みのときはそのまま一緒に帰ることになっている。いつも。
奈津美はここまでしても気付くことすらなかったようだが。
そういうわけで、俺も健気な遥ちゃんに応えてあげるために腕を組んで帰ることにした。
二人で談笑しながら、時折ぎゅっと遥ちゃんを引き寄せながら、帰路に着く。
引き寄せるごとに小さく声を出す遥ちゃんに庇護欲のような何かを掻き立てられながら、分かれ道にたどり着いた。
「じゃあね遥、また明日。」
「な、奈津美! あ、明日も・・・・・・!」
「ん? なーに?」
「・・・・・・んーん、なんでもない、ばいばい。」
奈津美は察してなかったけど、俺は察してるよ。そう思いながら、俺も奈津美の家に帰っていった。
家に帰り、夕食を食べ、たまたまやってたホラー映画をお姉ちゃんと悲鳴をあげて抱き合いながら見ているとお母さんにうるさいと叩かれた。
映画が終わると時間も時間だったので風呂に入って部屋に戻る。
ベットに寝転がり、挙げた手を見つめながら、思わず顔が綻んでしまう。
1ヶ月近く、地縛されて見るだけだった奈津美ちゃんの生活を遂に、丸一日再現したこと。
記憶を読めたとしても、地縛されていたあの時間がなければここまでうまくは再現できなかっただろう。
そして誰も俺が奈津美ちゃんの中身と摩り替わっていることに気付かないこと。
全てが新鮮で、蠱惑的で、ゾクゾクとした倒錯感に包まれていく。
「・・・・・・でも、足りない。」
そう。決定的に、一つ、大事なものが足りていなかった。
更衣室でのあの時。「俺」はどうしようもないくらい興奮していたが、「奈津美」はそういうわけでもなかったのだ。
奈津美は、遥のことを親友としか思っていない。
俺ははっきりと思う。身体と心が一致しないなんてことは、あってはいけない。
この身体は俺のものなんだから。きちんと俺の意思を、脳の奥、細胞の一つ一つまで塗りこんでやらないといけない。
俺は奈津美の記憶の中に潜り込み、遥ちゃんとの記憶をごっそり引き出してきた。
そしてゆっくりと、下着の中に手をあてがう。
「んっ・・・」
甘い吐息を漏らしながら、脳内は遥ちゃんとの記憶を漁り続ける。
幼稚園のころのぷにぷにしい遥ちゃん。
小学校のころ、奈津美がいじめっこから助けたときに、泣きながら抱きついてきた遥ちゃん。
「全部、全部愛おしいよ。ああっ、遥ちゃん、好き、好き、すきぃ・・・・・・!」
言葉とともに、記憶に感情を植え込んでいく。
オナニーで快感に流される身体は、そのまますんなり俺の遥ちゃんへの愛情、劣情、欲情。全てを受け入れていく。
身体を染め上げる感覚、身体が染め上げられる感覚。全てを味わいながら、俺は奈津美の感情を完全に征服していく。
股間を弄る手は早くなり、遥ちゃんのことを思えば思うほど興奮が体中を駆け巡っていくのが分かる。
「ああ、好きだ、好きだよ遥ちゃん。その肌に触れたい。キスしたい。この身体で、エッチなこといっぱいしたいっ! イチャイチャしたい。付き合いたい。結婚したい!! 凄い、凄いっ、気持ちが、身体からも心からも溢れてくるっ、メチャクチャ気持ちいいっ!! ああ、来たっ、イくっ、イっちゃうっ!! 頭の中、遥のこと、好きでいっぱいにされてイっちゃう!!」
まるで古い自分を捨て去るかのように、いつも以上に愛液をこぼしながら、俺(奈津美)は絶頂を迎えた。
奈津美のものだった肉体は、この日から少しずつ俺の魂の器として調整されていくのだった。
俺が奈津美を手に入れて、はや1週間がたった。
俺は奈津美として早めに起き、遥ちゃんを迎えに行く。
毎日続いたおかげでお母さんも遥ちゃんも段々これが当たり前に思うようになってきている。
「おはよ。遥。」
「うん。おはよう。」
そう言って遥ちゃんは手を伸ばしてくる。
この1週間、毎日手をつなぐなり腕を組むなりしてきた成果だ。
遥ちゃんとの距離が順調に狭まっていることに喜びを感じながら、手を絡めて登校した。
学校に着くと、仲のいいクラスメイト何人かに茶化される。
はじめは真っ赤になって俯いていた遥ちゃんだったが、だんだん満更でもなさそうな表情になってきていた。
赤くはなってるけど。
つまらない授業を終え、休み時間も遥ちゃんと精一杯いちゃつく。
もはやこの時間のために生きている気さえしてくる。
チャイムが鳴り、やっと昼休みになった。
ゆっくり机を片付け、遥ちゃんを待つと
「わ、奈津美……あのね、今日も、作ってきたんだけど……」
「え、ホントに? ありがと遥ぁ~」
「ふあぁ! みんな見てるってぇ!」
遥ちゃんは昨日から俺のためにお弁当を作って来てくれていたのだ。
おずおずとお弁当を差し出してくる姿も本当に可愛い。感極まって抱きしめてしまったほどだ。
遥ちゃんが教室では恥ずかしいと言うので、俺たちは空き教室の一つを占拠することにした。もちろん茶化された。
・・・・・・折角の2人っきりのお昼だし、ちょっと攻めてみるか。
「あーん」
「え、奈津美、え!?」
「はやく。あーん」
「うう……」
そう言って俺は口を開けて待つ。遥ちゃんも観念したのか箸で卵焼きを掴み、俺の口に運ぶ。
うん、昨日も思ったけど遥ちゃん料理上手いや。そう思いながら次々と遥ちゃんのあーんを受け入れ続け、昼食を終えた。
「遥は料理上手いね。やっぱりいいお嫁さんになるよ」
「お、お嫁さんって……相手は?」
「それは未来の遥さんに聞かなきゃね」
「……もう」
ふと奈津美の人格のまま、口が滑ってしまった。
この短い受け答えだけでも分かる鈍感っぷり。これじゃ遥ちゃんが報われないわけだ。
今すぐにでも相手は自分だと言いたかったが、雰囲気的に断念し、ゆっくり寄り添って昼休みが終わった。
昼休みを終え、午後の授業に入る。
つまらない授業時間に俺は遥ちゃんのことを眺め、うん。と決意を固めた。
その時のことを考えるだけでドキドキとかそんなので胸がいっぱいになって、授業はある意味あっという間に終わった。
……善は急げだ。俺は遥ちゃんの元に向かう。
「遥、今日ちょっと、部活休んですぐ帰らない?」
「え? ……うん。いいよ。」
遥ちゃんの手を引き、内心ドキドキした状態で、遥ちゃんと軽く話しながら通学路を帰る。
いつも2人が分かれる交差点に差し掛かったが、もう少しついてきてほしいと頼み、奈津美の家の方向に向かう。
場所は最初から決めていた。帰り道の公園の近くの電信柱。
俺の死んだ場所。俺の生まれ変わった場所。
生前は互いに何の意味もなかった場所だったが、今では大事な場所のような気がしていた。
「遥……私が今日のお昼に話したこと、覚えてる?」
「お昼?」
「うん。お嫁さんの話。」
「……ぇ?」
「ずっと、ずっと思ってた。だから今日、言わせて。
好きです。私のお嫁さんになってくれませんか。」
しばらくして、遥ちゃんはゆっくり聞き返してくる。
「ぇ、わ、私、を? ホントに……?」
「冗談でこんなこと言わない。遥のこと、好きなの。」
「ずっと…ずっと待ってた。私も、奈津美の事、好きだよ。」
俺たちはゆっくり顔を見合わせ、求め合うようにキスをした。
もうずっと離さない。遥のことも、奈津美の身体も。
俺の、奈津美の新しい人生は今日この日、始まったのだ。
あれから、俺はそのまま遥を連れ帰り、部屋に招きいれた。
遥がベットの上にちょこんと座っている。
「ね、奈津美・・・私をここまで連れてかえってきちゃったってことは、そういうことなんだよね・・・・・・?」
「うん、そういうこと、だよ。お母さんもお姉ちゃんもまだ帰ってくるまでに時間あるから・・・」
「きゃっ」
俺に押された遥がじっとこっちを見ている。
綺麗な黒い瞳に、俺の、奈津美の顔が映る。
だいぶ見慣れた顔だが、こうしてふと映るとまだ少し違和感がある。しかし自分が遥の恋する美少女になっているということを実感させてくれて、心地いい違和感だった。
そこから、首筋に優しく吸い付いてみる。
華奢で、透き通るように綺麗な肌に、桃色の舌を擦り付ける。
緊張か、それとも今日の体育のせいか、少し塩っぽいのがアクセントになって、ほんのり甘酸っぱい女の子の味が際立つ。
スイカに塩を振ると甘くなる、みたいなものなんだろうか、そう思いながら、舌は首筋から鎖骨へと伸びていく。
舐めれば舐めるほどに、遥の息遣いが荒くなっていくのが分かる。
耳は出来るだけ遥の口に近い位置に置くよう意識しながら、執拗に遥の首元を攻め続ける。
制服のボタンを外し、舌を胸元に這わせていく。
服に封じられていた遥の匂いが解き放たれ、俺の鼻腔を満たしていく。
あ、これやばい。胸がキュンキュンする。身体の奥から、魂の奥から性欲が溢れ出てくるのが分かる。
すぅーっ・・・と、胸元で勢いよく深呼吸してしまう。
「はぁあぁぁあぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・っ」
「そんなに私の匂い、好きなの?」
「好き。ほんっと好きだよ。ずーっと嗅いでいたい。遥の香りの香水があるならずっとつけていたい位好き」
「っ・・・・・・そう。そっか・・・・・・いーよ。私も奈津美の匂い好きだし。私も好きなだけ嗅ぐし」
すぅーっ・・・・・・お互いの呼吸音だけが部屋を支配する。
俺は遥の胸に顔を埋めて、遥は俺の髪に顔を埋めて互いに肺を互いの匂いで満たしていく。
だが足りない。もっと、身体に遥成分が欲しいっ!!
俺は胸の中央から、左に向かって移動する。脱げかけの制服をどかすと、ブラに包まれて上半球のみが露わになる。
「奈津美?」
「動かないで」
「え? ひゃあぁ!!」
勢いよくブラを上にずらすと興奮からかぷっくり勃ったそこに文字通りしゃぶりついた。
興奮でねっとりとした唾液を纏った奈津美の舌で、舐めながら、口でも力を入れてちうちうと吸い上げて刺激を与える。
上の遥からは「んぅ」とか「ぁん」とか甘い声が漏れ聞こえてきて、こちらの興奮を掻き立ててくる。
乳首から口を離すと、そのまま再度遥と向かい合った。
遥も、今から何をするか分かっているようで、薄目で奈津美の顔に近づいてくる。
「ん・・・・・・ちゅ・・・・・・んはぁ・・・ぁむ・・・れろぉー・・・・・・」
先ほど公園でしたキスよりもっと濃厚な、互いの粘液を取り替えるキス。
お互いに唾液を相手に送りつけ、そして相手から唾液を受け取っていく。
舌と舌を絡み合わせ、相手の歯を、歯茎を、舌の根を舐め尽くすように蹂躙しあう。
呼吸すら互いの吐息のみで行いながら、溶けるように愛し合う。
やがて、やっと呼吸が苦しくなって、ゆっくりと、絡み合った舌が離れていく。
離したくないと願うように唾液は互いの舌を繋ぎ、透明な橋ができた。
「はぁーっ・・・・・・すごい。キスって、こんなに気持ちいいんだね・・・癖になっちゃいそう」
「なっちゃおうよ。どっちがどっちかわかんなくなるくらい、ぐちゃぐちゃに」
「・・・・・・奈津美となら、いいかも」
再び、唇が触れ合う。さっきの反省を生かして、互いに深く息を吸って、舌を絡めあった。
何度も何度も口付けを交わし、口中ベッタベタになりながら、ついに俺は遥のパンツに手をかけた。
遥は抵抗しない。少しぐらい恥らうかと思ったが、さっきまでのキスと愛撫ですっかり脳内はピンク一色のようだ。
パンツを下ろすと、つぃーっ、と透明な液体が糸を引く。
そして、布に隠されていたそこに、誘われるように顔を近づけ・・・・・・
瞬間、鼻腔内に強烈な雌の匂いがなだれ込んで来る。
脳が幸福に支配される。やばい、これ、嗅ぐだけでおかしくなる・・・!
「すっごい・・・・・・これ、遥中毒になりそう・・・! 幸せぇ・・・・・・」
「そ、そんなにすごいの・・・?」
おもわず顔が幸福でトロトロになってしまう。
そんな俺を見て遥も興味を示したようで、突如起き上がった遥にそのまま押し倒されてしまう。
「・・・・・・え?」
「さっきから奈津美ばっかり攻めててずるいし。奈津美がそんな幸せそうにする匂い気になるし。」
俺の意思は特に気にしない様子で、遥は押し倒された俺からパンツを剥ぎ取っていく。
遥のときより多めの粘液がパンツと股間に橋を作り、股間が露わになる。なにこれ、凄い恥ずかしいんだけど。
他人の身体で何を恥ずかしがってるんだ、とも思うがこれはもう自分の身体だ。恥ずかしいものは恥ずかしい。
攻め立てるように遥はそこに顔を埋めてくる。
すぅー・・・・・・っ。うわ、嗅いでる。マジで嗅いでるっ!
数分前に自分がしたことがどれだけ恥ずかしいことかを分からされる。だが遥はそれどころではなさそうだ。
「はぁーー・・・・・・っ・・・・・・あぁ・・・これホント凄い。一発で奈津美中毒になっちゃったぁ・・・・・・」
「あ、あの、遥さん、もう良いでしょうか・・・?」
「だめです」
「えっ、ちょっ」
「えへへ、れろ・・・・・・」
遥はそのまま俺の股間を舐め始めた! 股間から脳に、魂に直接快楽が流れ込んでくる!
何これ、おかしい、自分でするのよりずっと、え、凄っ!?
「ふぁ、ゃ、ぁ、ひゃぁぁん!」
「ふふ、これ、結構楽しいかも・・・・・・れろ、ぁむ・・・」
「ちょ、だめ、こんなの、んゃぁ!!」
むき出しの脳神経から、快楽の信号だけ抜き出して刺激されているような感覚。
腰が砕け、抵抗の為の力がどんどん快楽への反応に使われ、遥のいいように弄ばれてしまう。
脳が蕩け出しそうなぐらい気持ちいい。
こんなところで、毎日の2人オナニーの開発成果が出てしまうなんて・・・
そして何より・・・・・・
「えへ、奈津美かぁいいなぁ。ね、ここはどう? 次はこことか? 後は・・・そうだ! んっ・・・・・・」
遥がなんか変な方向に目覚めかけてる気がする!
だが快感でふにゃふにゃにされてしまって、体中、何をやっても力が入らない。
動けない俺はなすがままに、遥と股間を擦り合わされる。
やわらかい肉同士がくちゅっと潰れるように触れあい、それだけで甘い快感に身を震わせてしまう。
「はぁ・・・これ、すっごいね。奈津美の体温と私の体温が合わさってる感じで。私たち一つになっちゃうんじゃないか、ってそんな気さえしてきちゃう。奈津美はそれどころじゃなさそうだけどね。えへへ、かわいいなぁ・・・・・・じゃあ、動くね? ぐちゃぐちゃになっちゃうけど、がんばって耐えてね?」
「んぁ、ゃぁ、だめ、だめぇ、あたまのなか、もっと、おかしく、なっちゃうっ!! 奈津美のからだ、ぁあっ、だめっ、ィっちゃうっ!!」
プシッとふきだした愛液すら潤滑油にして、なおも遥は動き続ける。
おんなのこの身体はイっても萎えることなく、際限なく快楽を享受し続ける。
奈津美の身体も例外ではなく、俺の許容量などとうに飛び越えて、2度目の絶頂へと走り出してしまう。
「またキたっ、ぅゃぁあ、だめっ、だめなのにっ! からだ、とまんないっ!!」
「イイじゃない、イっちゃお、今度は2人で、一緒にっ!」
びくんびくん、と互いに身体を痙攣させ、2人は同時に絶頂を迎えた。
抱き合い、絶頂の余韻に身を預けながら、なんとか腕を動かし、遥を抱き寄せる。
「んへへ、奈津美、だいすきぃ・・・・・・」
この言葉ひとつで、やっぱり奈津美になれてよかった、と。俺は心からそう思った。