ひさしゅうです。あとあけおめです。僕です。最近コメントないし適当でいっか。メンヘラ期ってやつかもしれん
某所に上げて途中で後ばっかり詰めてたんで投稿しなくなった感じのやつです。それだけです。
クラス委員の瀬川佳奈さんと階段で転げ落ちて、身体が入れ替わってしまった。
正直言って、ラッキーだと思った。瀬川さんは品行方正なお嬢様で、他のクラスでも一目置かれている存在だった。対して俺は根暗で、居ても居なくても変わらないような存在。
別人の、性別さえ違う相手の身体になるということを差し引いても、この身体になることへのメリットのほうが大きく思えてしまった。
だから俺は、俺の身体に入った瀬川さんをなんとか言いくるめようと考えはじめる。説得力のありそうな言い分がいくつか浮かび上がり、だんだんと文へと纏まっていく。俺には珍しいほど理路整然とした理由を彼女に喋ると、渋々とは言った感じだが受け入れてくれた。心の中でほくそ笑んでしまう。一旦とはいえ俺は彼女自身に、この身体を使うことを許可してもらえたのだから。こうして俺たちは一旦家に帰ることになったのだった。
「♪〜」
あれから少しして、俺はルンルン気分で今の俺である瀬川さんの家へと向かっていた。住所は瀬川さんから聞いていたのをマップアプリで開いている状態だ。現在位置と目的位置が表示されているおかげで方向音痴の俺でも迷わないのは良いことだ。
その間に俺は、俺に入った瀬川さんを簡単に言いくるめられたことについて考えていた。こうしたいと思った瞬間、彼女を納得させるための口実が湧水のように湧き出てきたあの感覚は、どう考えてもいつもの冴えない俺の能力ではありえない。今だってそうだ。頭がスッキリと冴え渡るような感覚……これは……
「瀬川さんの脳みそが、俺の命令に従って動いてる……?」
導き出された結論も、おそらくは瀬川さんのものだった優等生の脳みそが導き出したものだ。そして何より瀬川さんの高性能な頭脳が、俺が瀬川さんの身体を手に入れるのを手助けしてくれたんだと思うと、献身的なこの身体のことがますます好きになってしまう。
アプリに表示された家は予想通り、元俺の家よりずっと大きく、彼女が良家の息女であることを語るまでもなく教えてくれる。何より、瀬川さんから聞いている通りなら……
俺は意を決してインターフォンを押す。
「あら、佳奈ですか。すぐ開けますね」
若い女性の声。瀬川さんの話によればお手伝いに来てくれている詩織さん、というらしい。代々関係が続いているそうで、瀬川さんが小学校を卒業する少し前頃に正式に瀬川家に勤めるようになったそうだが、彼女としては詩織さんの事を姉のように慕っているみたいだ。
俺や瀬川さんより4つ上の落ち着いた、大人びた美人で、彼女もひそかに憧れている。
「あれ……? こんなに色々聞いてたっけ……?」
ふと感じた違和感は扉の開錠音に遮られて一旦中断される。30秒ほど何もしないと再度オートロックが掛かってしまうから、考えごとはとりあえず家に入ってからだ。
細かい所作でバレないよう靴をきちんと揃え、もこもこしたスリッパのようなものを履いて家の奥へと進んでいくと、包丁で軽快に何かを刻んでいる音が響いている。詩織さんが夕食を作っているのだろう。普段がどうなのか詳しくは分からないが、一応声ぐらいはかけておいた方がいいと思い、台所に向かう。
「あ、おかえり。佳奈」
「っ……! ただいまっ、詩織さん……!」
俺が台所に姿を現したのに気づいた詩織さんが、俺に向けて微笑みかけてくれる。話には聞いていたけど、実際に目の当たりにすると瀬川さんが憧れるのも納得するほどの美人で、思わず息をのんでしまう。一瞬の逡巡があったが何とか返事を返す。本来この2人にとっては当たり前のやり取り、彼女らにとっての日常が、俺にとって全く別の次元での出来事なんだと思える。同時にそんな日常を今は俺のものとして楽しめる事実に、ゾクゾクとした感覚が背筋を走った。背徳感とも優越感とも思えるそれは、俺にとって正直悪い気がしないものであった。
「今日は早かったね、部活はお休み?」
「うん。だから今日はゆっくりしようと思って」
「そっか。洗濯物、いつものところに置いてるから、佳奈の分持って行っといてね」
「はぁい」
瀬川さんの振りをして、なんとか気付かれないように振舞う。バレてない。実際いつも顔を合わせていた相手の身体に他人の魂が入り込んで操っているなんて普通は思わないから、こんな少ない会話程度で別人だと判別されることはまずありえないのだが、やり過ごせたという事実そのものは自信になる。俺だって、瀬川さんの身体と顔さえあれば、彼女に成り代わることが不可能じゃないのではないか、と。
言われた通りにリビングに畳んで纏めてあった洗濯物から瀬川さんのものを手に取り、部屋へと運んでいく。洗濯自体毎日しているようで、さほど量も多くないので難なく持ち歩くことができる。
「……女の子の部屋って初めて入るな……よし」
これからは自分の部屋になるのだから、臆してはいけないと自戒して、彼女の部屋のドアを開ける。その瞬間部屋からは甘い香りが鼻孔に吹き込まれてきた。彼女の部屋からする匂いは、すれ違ったときにふわりと香った匂いと、今歩くごとにちょくちょく香っていた匂いと似通っていたが、そのような薄っぺらいものとは濃度がまるで違うように感じられる。
俺は無意識に、まるで花の蜜に誘われた蜂のように、その部屋へと吸い込まれていった。
「ここが……あの瀬川さんの部屋……! クラスの奴らも、学校の誰も、男なんて入れたことのない部屋……!」
全身が瀬川さんの匂いの詰まった空気に浸される。鼻から入ってきた甘い香りが脳みそに染み渡って、俺の精神をどうしようもないくらい興奮させてくる。それを味わいながら、部屋の中を見回す。可愛らしい内装もそうだが、整理と掃除の行き届いた部屋全体からも彼女の性格が表れているようで、そんな部屋をあたかも自分の物として使えるのだと思うだけでゾクゾクと沸き立つものがある。
「っと……まずは洗濯物を片付けないと、だよな……」
まずは手に持った荷物を退かさないと。元の俺なら洗濯物なんて放っておいただろうが、瀬川さんの生活をなぞるならちゃんと整頓しないといけないもんな。タンスのいくつかを開けて、一つ一つあるべき場所に片付けていく。
「っと……! これ、瀬川さんの、下着だ……!」
ふと手が止まってしまう。丁寧で綺麗な柄のついた薄桃色のブラジャーと、同じような柄をしたパンツ。パンティとかって呼ぶのが正しいんだろうか。まるで宝石のようなそれは綺麗に洗われており、鼻を少し近づけても洗剤の匂いしかしないが、これを彼女が昨日穿いていたという事実は偽りようがない。昨日の、まだ他人だった頃の彼女の姿は鮮明に思い出せる。瀬川さんは昨日、これを穿いて授業を受けていたのだ。これを穿いて体育をしていたのだ。これを穿いて部活に参加していたのだと、思い起こすだけでますます昂ってくる。
一旦は抑えて、それらも下着を仕舞っている棚に入れていく。彼女の下着を手に入れた、なんて副産物なのだ。俺は彼女の身体そのものを手に入れてしまったのだから。
「次は、着替えないと、だよな……? ずっと制服でいる訳にもいかないもんな……?」
言い訳するように呟いて、制服に手を掛ける。他の男たちがどれだけ望んでも拝めない瀬川さんの脱衣シーンが、世界で俺にだけ露わにされると思うと、更に沸き立ってくるものがある。鏡に彼女の姿を映して、丁寧に制服を剥ぎ取っていく。鏡の前の彼女が俺だけのために服を脱いでくれていると思うだけで、俺の魂はさらに深く彼女の身体に惚れ込んでいく。
「ぅわっ……やば……綺麗だ……!」
下着姿になった彼女は、想像していたのの数倍魅惑的だった。たわわに実った乳房も、透き通るように綺麗な肌も、細く綺麗な手も、スラリとした脚も、のっぺりとした股間も、最低限鍛えているお陰で随所に感じられる綺麗なボディラインも、言葉を失ってしまうほどに美しくて、魅力的で、俺を誘ってくれていた。
こんな素敵な身体を、今は俺が操っている。自由にできる……!
「ふふ、良いよ次郎くん。私の身体は君のもの。君の自由に使ってくれていいんだよ。自分が自分の身体にナニしたって自分の勝手だもんね」
彼女の振りをして、許しを得た気分になる。別れる時に彼女から「変なことはしないでね」と言われた気がするが、もう知ったことではない。こんな魅力的な肢体を前に何もしない奴なんて男じゃない。身体は女の子だが。
「えへ、私、瀬川佳奈です。今日の夕方に同じクラスの武田次郎くんと入れ替わって、今は彼の新しい身体にされて、思うままに使われちゃってまぁす♡」
俺の魂が彼女の脳に命令を送り込んで、瀬川さんの身体がそれに従う。俺が望めば瀬川さんの身体はなんだってしてくれる。そう思うと身体が無性に熱くなってくる。興奮しちゃってるんだ。俺が瀬川さんに興奮して、それがこの身体に流れ込んだせいで、瀬川さんは俺の魂に興奮させられてるんだ……!
「はぁっ♡ また次郎くん、ううん、次郎さまから私の脳みそに命令が届きましたっ♡ わかりましたっ♡ 瀬川佳奈、今から次郎さまのボディとしてオナニーしまぁす♡」
本来の瀬川さんが絶対口にしないような淫らな言葉を話させながら、俺に操られた彼女の両手が大きな乳房を鷲掴みにする。むにゅりとした乳房の感触は今まで感じてきた何とも違うもので、それ自体が俺という男とは全く違う種類の生き物になったのだと分からせてくる。
同時に胸元の柔らかな塊に張り巡らされた神経が、柔らかな自分が揉みしだかれているという感触を伝えてくれる。胸があるってこんな感じなんだ。女の子の身体って、こんな感じなんだ……!
「はぁあぁっ♡ 気持ちいいっ……♡ これが、おっぱいっ♡ 同じクラスの、学校のバカ男共が一生かかっても拝むことさえ許されない瀬川佳奈の生おっぱいぃ♡」
気持ちよさもそうだが、俺の脳裏にはあの瀬川さんを好き放題弄べるという事実への、優越感に似た興奮の方が大きかった。清く正しく、清楚を絵に描いたような瀬川さんが俺の目の前で、自室の鏡の前でこんなにも淫れてくれている。
熱い吐息を漏らし、濡れた舌で唇を舐めると、興奮で粘ついた唾液がねっとりと糸を引く。こんな艶やかな姿、同性にも見せたことがない。ましてや、したことさえない。本人さえ知らない、俺の魂が彼女の器に入り込むことで初めて現れた、エロい心に支配された瀬川さん。
「俺の、俺だけの……っ、瀬川、佳奈ぁ……♡」
俺は既に瀬川佳奈という美少女の虜になっていた。今までも憧れの気持ちはあったが、それはいわゆる有名人とかアイドルに抱く感情に近かった。だが今は違う。鏡に映る瀬川佳奈の肉体がもつ魅力に心惹かれ、彼女を俺のものにしたい、手放したくないと思っているのだ。
喉から発せられる可愛らしく甘い声、ほっそりとした綺麗な肢体からひときわ目を引く大きな乳房、傷一つなく彫刻のようにしなやかな両手、部屋の照明を反射して輝くような美しい脚。何もかもが素敵で、愛おしくて、この身体と共に過ごしていきたいという気持ちを膨らませてくる。
「わかるっ♡ 佳奈のカラダも興奮してるのがわかるよっ♡ 女の子が興奮するとこんな感じなんだっ♡」
佳奈として興奮する、下腹部がキュンキュンと疼く感覚は今までには感じたことのないものだった。それは同時に、今俺が男ではないということと、佳奈という女性の肉体になることができたことをこの身体自身が教えてくれているということで、俺という男の魂と佳奈という女の肉体という、本来なら他人どころか、性別さえ違う組み合わせの俺たちが1人の人間として成立している証拠でもあった。
「ぁ……これ、良い……!」
疼くその場所が性器じゃないことに男女の違いを実感しながら、その場所を肌の上から優しく撫でる。可愛らしい佳奈の手で行うそれは女の子に触れららていることと、女の子に触れていることを同時に知らしめてくれて、思わず手に力が入った瞬間お腹の奥からジワリと、全身にきもちよさが拡がっていく。
「はぁぁあぁっ……♡♡ すっご……♡ おなか、撫でただけなのに……っ……♡」
腹の奥から、全身がぽかぽかして、思考が纏まらない。高性能な佳奈の脳みそのはずなのに、気持ちいいことと気持ちよくなることしか考えられなくなっているのが分かる。カラダが、エッチなことをするのに特化しているんだ。
俺と入れ替わるまで性的なことにはてんで疎かった佳奈の頭が、俺の魂に入り込まれたせいでエッチなことしか考えられないほどになっている。
清らかな乙女である瀬川佳奈を汚し、俺色に染め上げることができ始めているという事実に、俺の魂と、それに応じて佳奈の肉体が更なる興奮の中へと誘われていくのがわかる。
下腹部の疼きがさらに下へ、性器へと拡がっていくのが分かる。早くここに挿れて気持ちよくしてくれと、身体が求めているのが分かる。肉体が求めるのなら、応えてやるのが所有者の責務だ。
「まずはちゃんと見せてもらうよ。佳奈の大事な大事なお・ま・ん・こ♡」
本来抵抗すべき佳奈の精神が身体にない以上、股間を覆う最後の防壁たる下着もなんの意味も為すことはなく、いとも容易くずり下ろされていく。粘ついた液体が糸を引き、細くなって切れる。それは同時に性器を守る場所が何一つとしてなくなり、俺の前に晒されてしまった証でもあった。
小さな布地は足からも抜き取られ、そのまま俺の目の前に持っていかれる。こんな小さい布が、佳奈が最も大事とする女の子の証を守り続けていて、そして今、他でもない佳奈自身に役目を終わらされたのだ。
「濡れてる……っ♡ 佳奈のパンツ、俺に興奮させられてべちょべちょになってる……♡ すぅーっ……! あぁ……これが、瀬川佳奈の雌の匂いぃ……♡」
目の前に持ってきた下着をまじまじと見つめ、さらに鼻を当てて自らの性器から滲み出た匂いを堪能する。今までの佳奈の人生では絶対にあり得なかった行為をさせているという背徳感と、そんな行為さえ俺の思うままにできるという優越感でさらに高まってくるのが分かる。股間の疼きは更に強く、俺に触れ、触れと命令してくるかのようであった。
まだだ。せっかく手に入れた瀬川佳奈の身体を堪能したい。この身体を辱めて、最高の快楽と共にこの肉体と融合したいのだ。俺は裸のまま椅子に座り、両足を開いて佳奈の股間を鏡の前へと差し出したのだ。
「はぁぁあぁぁっ♡ 遂に、遂にっ……! これが、佳奈の、女の子の、おまんこぉ……♡」
生贄のように差し出された性器からはトロトロと粘液が溢れ出て、全体がべっとりと濡れている。女の子にとって命の次くらいに大事な場所。佳奈が異性の誰にも見せたことさえないその場所は、階段から転げ落ちて魂が入れ替わったせいで俺に好き放題見られることとなってしまった。
「こうすると……っ♡ はぁっ♡ これっ、気持ちいっ♡」
露わになってしまった割れ目を佳奈から貰い受けた細い指でおそるおそる触れてみる。少し冷たい液体の奥に、ぷにっとした肉の感触。そしてそこから拡がるピリピリとした甘い快感。
こんなに気持ちいいのに、まだまだ奥へと疼きが続いている。まるでこの身体が『もっと奥に挿入ってきて。そうすればさらなる快楽を与えてあげる』と誘惑でもしているかのように、だ。その場所への興味がさらに高まって、俺に操られた佳奈の指が入り口をぐにっ、と横に広げた。
「うわ、すご……これが女の子の……っ……! ピンクでちょっとグロいけど、トロットロで、えっろぉ……♡」
そこには男の肉体では想像さえできない光景が広がっていた。喉の奥を更に進んだような桃色の肉の入り口はまるで内臓を思わせ、それが自らの股間、男だった頃ならばその象徴である肉の棒が付いていた場所にあると思うと、性別が変わったどころか、まるで別の生き物にでもなってしまったかのように思えた。
だが悪い気はしなかった。これが瀬川佳奈という少女の肉の器。ただ遠巻きに眺めることしかできなかった美少女の身体を隅から隅まで眺め、元の自分の肉体との違いを経験できていることがあまりにも魅力的で、蠱惑的で、そして尚更、この身体を手放したくない、これから一生好きに使う自分の器にしたいと思えたから。
「じゃあ、挿入れちゃうね? 佳奈すら知らないこのカラダのナカ、俺が最初に挿入っちゃうからね? これはもう俺のボディなんだし、問題ないよね? ……んっ……♡」
指が挿入り込んでくる感覚は、本来の男の身体で生きていたなら絶対に味わえないもので、それだけでこの身体への愛着が更に湧いてくる。その上で、佳奈の神経はこの肉体を更に魅惑的なものへと彩ってくれる。触れている箇所からじわりじわりと幸せを感じるほどの満足感が溢れ、指が膣内をむにむにと押すごとに広がり、体内に溶け込んでいるような感覚。
「あぁぁっ♡♡♡ やばい、これっ……すっごい……♡」
染み込む多幸感に佳奈の肉体がふにゃふにゃに蕩けていくのが分かる。そして同時に、俺の魂が混ざり込んでいくのが分かる。
「見つけたっ♡ これだっ……! これを続ければ、俺は、佳奈にっ……♡」
佳奈の身体に混ざって、佳奈と一つになる。この身体を乗っ取るために最も適した方法が遂に見つかったのだ。指を引き出すと膣肉から物足りなさを孕んだ空虚感が伝わってくる。挿入れてほしいのだ。俺の魂に取り憑かれて、染み込まれて、本来の佳奈から俺に寝取られたいと、カラダが求めているのだ。
「あはぁぁっ♡♡♡♡♡ きもちいいっ♡ きもちいいのぉっ♡」
勢いよく指を挿し込むと、更に強烈な快楽が膣内を溶かしてくる。その感覚の虜になった俺の魂と佳奈の肉体は、一心不乱に指の抽送を繰り返し、快楽を貪りはじめた。
ぐちっ、ぢゅぷっ、ぢゅぽっ、と淫らな音が部屋中に響き渡る。こんないやらしい音が佳奈の肉体から奏でられているということと、俺の手で奏でているという事実に俺の魂は更に興奮し、溶け合いつつある肉体も同じく興奮の渦中へと落とし込まれていく。
「ほお゛ぉ゛っ♡ やばいこれっ♡ なんか、なんか来てるっ♡♡♡ やだっ♡ 知らないっ♡♡ こんなの知らないっ♡♡♡」
身体がどんどん昂って、巨大な塊が目の前まで来ているのがわかる。後何度かこの蜜壺を弄り回したら、それが破裂しそうなこともハッキリとわかる。
男の魂である俺が知らないのその感覚は、生娘である佳奈の脳内の記憶にもないもので、今この瞬間が、俺たち両方にとっての初めての瞬間なのであった。
憧れていた瀬川佳奈の純潔が、彼女の知らないところで俺に奪われ、穢される。そしてこれからもこの身体は俺に好きなように使われ、俺の魂に馴染み、染まっていくのだ。指の動きが更に激しさを増し、この身体が一気に絶頂へと近づいていく。
「はあぁあぁっ♡ これ、キてるっ♡ クラスの男子と入れ替わって、好き放題オナニーさせられて、イかされちゃうっ♡ イっ……くっ……ふぁ……っ……♡」
びくびくっ、と身体を震わせて、俺は佳奈の身体で絶頂を迎えた。股間からは缶を勢いよく開けた時のような飛沫が噴き出し、床や椅子の上を汚してしまう。じわっと広がる快楽の余韻とともに、俺の魂が佳奈の身体へとさらに深く染み込んでいくのを感じる。快楽の弾けた下腹部からおへそ、胸、乳房、両手から首筋へ、佳奈の体内を俺が流れ込み、染み渡っていくのが分かる。支配する感覚と支配される感覚に思わず熱い吐息が漏れる。
「これが、女の子のカラダ、佳奈の、俺のカラダ……♡」
もう俺は、佳奈のことを他人とは思えなくなっていた。先ほどの絶頂で俺の魂と佳奈の身体が結びついたのを感じる。完璧ではないものの、今までは他人だった俺達が互いを「自分」だと想いあいはじめたのだ。この乳房も、この性器も、この快楽も、何もかも俺のものだと認識した方が違和感がないのだ。
再び鏡を眺めると、全裸姿の佳奈が映し出されている。先ほどの絶頂の影響で瞳は潤み、肌は紅潮し、蕩けた顔を晒す姿は先ほどより更に淫靡なものに感じられた。
「あぁ……俺のカラダ、えっろ……♡ やば、また興奮してきたかも……!」
どれだけ肉体と融合を果たしたところで、俺の精神は男のままだ。そんな男の精神が佳奈から滲み出た女のフェロモンを一身に浴びたら、どうなってしまうかなど火を見るより明らかで、イったばかりにも関わらず俺は佳奈への情欲を高めていく。
本来の男の肉体ならばそれでも体力が追いつかず性欲が減衰していたのだろうが、佳奈から貰ったこの身体は違った。俺の欲望に従って乳首を更に硬く勃たせ、性感を高めてしまったのだ。
「すごいっ……♡ 1回イったのに……、これが、女の子の、佳奈のカラダ……♡ 俺の、新しいカラダぁ……♡」
美しい見た目に恵まれた立場、何よりこの気持ちいい肉体を手放すなんてありえない。もう以前の汚らしい男の、武田次郎の肉体に戻るつもりは完全に失われたのだ。俺の頭には既にこの佳奈の肉体と完璧に、不可逆に同化し、人生を正式に貰い受けることしか考えられなくなっていた。
真っ赤に紅潮した頬で、乱れた髪を整えることなく、それでも淫靡で美しい姿を晒す佳奈を鏡に映して、綺麗な俺の顔を邪悪に歪め、俺の新しい脳を操って今後の生活を考えていた。
佳奈と俺のカラダが入れ替わって1週間が経った。勿論俺の魂は未だに佳奈の身体に入ったままで、佳奈として過ごしていくことにも違和感を感じなくなっていた。
朝目覚めてすぐに佳奈の身体を起こしてやろうと全身を撫でてやる。この身体も俺に馴染み、触られるのにすっかり慣れてしまっているようで、軽く愛撫してやるだけで全身が期待して血流を早め、乳首が勃起してくるのだ。
「ふぅ……こんなエロい身体になっちゃったら、もう元佳奈じゃこの身体を使いこなせるわけないもんな。もう俺が佳奈として生きるしかないよな?」
下着さえ脱ぎ捨てて、全身鏡の前でポーズをとる。何度見ても惚れ惚れする美しさに、ピンと勃った乳首。股間も先ほどの愛撫でしっとりと粘性を帯びている。これが瀬川佳奈と完璧に融合を果たした俺の新たな魂の器なのだ。
期待してヒクヒクと鼓動し、めくるめく淫らを待ちわびる『佳奈』の性器。それは俺と魂を交換する前の元佳奈からは考えられないもので、既にこの身体が俺の容れ物へと転生したことの何よりの証拠でもあった。
「まったく、佳奈はしょうがないエロボディだな。登校の時間に間に合うようにさっさとシコってイくとするかな」
指を股間に宛がうと、更に期待を膨らませた佳奈の股間から愛液が溢れ出てくる。淫核はピンと勃起し、早く触れと言わんばかりに疼きと共に主張を繰り返している。ここまで淫らに成長した身体に生娘である元の佳奈が戻ってもまともに使いこなせる訳がない。1週間という短い期間で、瀬川佳奈という女の肉体は完全に、俺に相応しい身体へと改造されてしまったのだ。
「うーん……よし、今日はコレにきーめたっ♪」
暫く自慰に耽って身体を軽くイかせたあと、準備を整える。下着を選ぶところで一瞬迷って、セットになった一つを選び取る。いつも通りのスポブラとショーツでも良かったのだが今日は部活もないし、好きなものを着けようと思ったのだ。俺が佳奈の身体で過ごした初めての週末、店員さんと一緒に佳奈の身体を着せ替え人形にして遊びながら選んだ下着だった。佳奈が可愛いうえにスタイルも抜群なお陰で、一緒に選んでくれた店員さんのテンションも若干高めで、俺も結構色々買い込むことになった。勿論、これを見せる異性は佳奈の頭の中に棲み付いている俺だけなんだが。
「うっわ……えっろ……っ……これ着けて、制服着て学校行くんだ……ふふっ、ちょっと身体が抵抗してる。まだ俺に逆らう気なんだ? んっ♡」
この下着を着けて登校することを考えた瞬間、恥じらいの感情を脳に伝えることで俺の行動をやめさせようとする佳奈の脳を、乳房をつねって黙らせる。こうやって俺は何度も佳奈の身体を矯正してきた。何度も何度も犯され、調教された佳奈の身体はすっかり俺の性奴隷となりかけていた。そして今また一つ、この身体には俺の嗜好が刻み込まれたのだ。
洗面所に向かい、顔を洗うと化粧と髪のセット。佳奈の脳みそから記憶を読んでいるため動作自体はスムーズなのだが正直面倒くさいとは思う。それでもちゃんと見た目を整えるのは佳奈の生活をなぞるためというのもあるが、何より『美少女の顔』を自分が使っていることに浸るのが楽しかった。
「へへ、やっぱり佳奈は可愛いなぁ……」
鏡を覗き込んで、完成した『いつもの佳奈』をじっくり見つめると、その整った容姿に惚れ惚れしてしまう。そうして照れたように頰を赤め、嬉しそうにニヤける姿さえ愛おしい。
詩織さんが用意してくれた朝食を口に運ぶ。男の時より小さくなった口でする食事は今までより時間がかかる代わりに、味わう機会も多くなったように思える。
「最近の佳奈はとても美味しそうに食べるから作り甲斐があるね」
「えー……詩織さんが料理上手いせいだと思うけど……」
「ふふっ……上手いこと言うようになったじゃない?」
なるべく佳奈になりきろうとしていたが、美味しいものは美味しいから仕方ない。詩織さんの味付けに慣れ親しんだこの身体と料理との相性は抜群で、何を口に運んでも美味しさに顔がほころんでしまう。佳奈はこういったことをあまり表に出さないようだったが、詩織さんも喜んでるようだしこのままでいいだろう。
佳奈としてのいつもの時間に家を出ると、学校まではだいぶ余裕で間に合う。元の身体の頃には声さえかけられなかったクラスの女の子達の挨拶に笑みと共に応えて、席でボーっと始業時間を待つ。
「うっわ……、嘘でしょ……」
始業のチャイムが鳴るかならないかの所で校門を必死に走る男の姿が見えた。見紛うはずもない。それは身体にとっても魂にとっても「以前までの自分」。瀬川加奈の魂を容れた武田次郎の肉体なのだから。
今までの俺の生活をなぞるなら当然のことではあった。走っても遅刻ギリギリの時間にしか家を出ないのに、あの愚鈍なカラダには体力なんてほとんどないのだから。
しかし入れ替わってから暫くは佳奈の魂がしっかりしていたのか始業より前に教室に居るのを見ていたのだが、その登校時間は日に日に遅くなり、今では遅刻寸前。前の俺と変わらない始末だ。
そして俺の中で一つの仮説が導き出される。俺が佳奈の身体の記憶や習慣を手に入れたのと同じように、佳奈の魂も俺の記憶や習慣が混じっているのではないか、と。
「はぁっ、はぁっ……すいません、お、遅くなりました……っ……! はぁっ……はぁっ……」
「武田ぁ……お前遅刻だけで2日分欠席扱いになってるんだからな、もうちょっと自覚しろよ?」
「はぃ……すいません……っ……はぁ、はぁっ……」
元に戻るということはアイツに佳奈の身体が乗っ取られるということだ。そう思うと全身に怖気が走る。この身体もアイツの魂に使われるのを拒んでいるんだろうか。せっかく大切に使ってるんだから、俺だってあんな奴に佳奈の身体を渡したくない。俺たちはこのまま生きていこうな、と確かめるように無意識に両腕で佳奈の身体を抱きしめていた。
ホームルームを終えると授業が始まる。いつも通りのはずの学校生活も、佳奈の身体を使うだけであらゆることが新鮮で、優越感に溢れることばかりだった。
高い思考能力と今までの記憶によって、ボーッとしている途中でふと指名されても提示された問題を一瞥するだけで回答に辿り着ける。真面目に理解しようと思えば授業の内容が理解しやすいよう丁寧に再構成されて脳内に仕舞われていくのがわかる。ただ授業を受けているだけで、佳奈の頭脳を思うままに使いこなしている気分になれて、非常に心地良いのだ。次郎の席をちらりと見てみたら走った疲れのせいかぐっすりと眠っていた。もう知らん。
「んっと、次の授業は体育か」
「佳奈っ! 早く着替え行こっ!」
佳奈と特に仲のいい美穂(俺だった頃は高島さん呼びだったけど佳奈としての呼び方に慣れた)に連れられて次の目的地に向かう。美穂も、クラスの誰も俺が佳奈の身体に入っていることに気付くことはなく、俺がそこに向かうことを当然のことと受け入れている。
女子更衣室。本来の男の身体であれば入ることも見ることも許されないその場所に、俺と美穂は当然のように入っていく。はじめの頃は俺の魂がこの場所にいること自体に違和感を覚えて少し挙動不審気味になったりもしていたが、1週間もすると結構余裕をもって楽しめるようになっていた。自信もついてきたし、ゆくゆくは女湯とかも覗きに行ってみよう。誰もこんな可愛い女の子の身体の中に男の魂が入っているなんて思わないんだから。
「佳奈? 早く着替えないとせんせーに叱られるよ?」
「あ、やば」
周りの女子の着替えを眺めるのに夢中になって着替えるのを忘れていた。俺だった頃は遅刻しても何も思わなかったが、今の俺は成績優秀で真面目な瀬川佳奈だ。
せっかく手に入れた身体も立場も傷つけたくなかったから、佳奈の脳から記憶と習慣を引きずり出して、急いで着替えを終わらせた。
体育の授業でも佳奈の肉体の持つ性能はいかんなく発揮される。佳奈は今でこそ文芸部に所属しているが、脳みそから吸い上げた記憶によれば中学では陸上部で校内でもトップの成績を収めていたようで、また今行っているバスケのような球技も嗜める程度には経験があった。入れ替わってすぐは身体だけ交換されてもセンスは魂に依存するのでは?と不安に思っていたが全くの杞憂だったようで、経験や感覚といったものが勘として肉体に蓄積されているようで、それらを引き出せる俺もこの身体さえあれば十全な活躍ができたのだ。
周りの女子たちから黄色い声援を浴びながら、丁寧に鍛えられた佳奈の肉体を思うままに使いこなす。以前の身体の時は体育など座学系の数十倍嫌いな授業だったが、今では楽しくて楽しくて仕方なかった。
こんな最高なカラダ、絶対に返したくない。だから、早いうちに全部終わらせて、佳奈の身体に固定されようと心に誓った。
「……それで、話ってなぁに? 武田くん?」
放課後、俺は元佳奈に呼ばれて放課後に空き教室に来ていた。冴えない不細工な顔とでっぷりと太った身体は、正直なところ可哀想とさえ思えるほどのもので、佳奈の肉体に乗り換える日までこのどうしようもない身体を使って生きていたんだと思うと虫唾が走ると同時に、この綺麗で頭も良くて気持ちいい佳奈の器に乗り換えることができた運命のあの日に心から感謝の気持ちを抱いた。
「なにじゃなくて……! ちゃんと元に戻る方法を……!」
正直、顔を合わせるごとに身体を返せと迫ってくる元俺に、嫌気がさしていた。もう佳奈は俺のカラダだし、次郎はコイツのカラダだ。こんな素晴らしい身体を譲ってその汚い男に戻るなんて考えられない。
「はぁ……この際だしハッキリ言おっか。もう辞めようと思うんだよね」
「辞め……る……? 何を……?」
「決まってるでしょ。元に戻るのを、だよ。諦めて新しい身体で人生を生きようって言ってるの。こうやって会うのももう辞めて、ただのクラスメイトに戻ろうって」
「……ぁ……は……? え……?」
椅子に座り、綺麗に伸びた生足を組み替えながら話し続ける。武田次郎の視線が脚に、股間に集中してくるのが感じられる。佳奈の感性とも深く結びついている俺が目の前の『男』の視線も敏感に感じ取れるようになっているのは当然のことで、同時に武田次郎の感性と同化し始めている元佳奈の感性が俺に依って、校内でもトップの美少女の魅惑的な肢体に釘付けになるのだって当然のことなのだ。視線がねちっこくて気持ち悪いけど。
「佳奈さ、その身体にほとんど染まってるよね? 見ればわかるよ」
「っ……!!」
あざとく笑みを浮かべながら、核心を突く。俺は肯定的に、できるだけ早く佳奈の肉体と一体化しようと試みたからすぐに魂と肉体を同化させることに成功したが、佳奈は違うだろう。いち早くこのカラダへと戻り、再び瀬川佳奈として人生を歩みたいと必死に考えていたことだろう。
そう考えながらも、元佳奈は1週間、俺という汚い男の身体に閉じ込められて生きてきた。俺のゴミみたいな脳で思考し、俺の手足を操って、俺の性欲と共に過ごしてきた彼女の魂が無事な訳がないのだ。その証明こそが先ほどの視線だ。俺の身体に入った元佳奈は、1週間前まで人生を共に過ごしてきた自らの肉体を性的な視線で見つめていたのだ。実際結構前から視線自体は感じていたのだが、今回ばかりは決定的だ。
「そんな状態で元に戻って、本当に今まで通り『私』で居られるの?」
「う……うぅ……」
これについては本当のことを言えば分からないことだ。魂と身体の関係自体は同じなのだから、もし今同じ事故が起きて元に戻れたとしたら、再び佳奈の精神は佳奈の肉体と同化して元の生活に戻れるかもしれない。だが、馬鹿な俺の脳に染まった哀れな佳奈の魂はそんな仮説を考えることさえできないのだ。変わってしまった自分は、『瀬川佳奈』の身体と名前を背負うのにふさわしくないのではないか、と本気で思い始めているのだ。
もう少しだ。もう少しで俺は、本当の意味で瀬川佳奈の全てを乗っ取ることができる。佳奈と入れ替わって、佳奈の身体を調教して魂と肉体を馴染ませて、最後に元佳奈にこの身体を諦めさせることで、俺は完璧に、不可逆に、永遠に瀬川佳奈の人生に乗り換えたことになる。
「本当に『戻りたい』と思ってる? もしかしてこの身体を手に入れて、好き放題弄りたいとか考えてたりしない?」
「ぁ……っ! そ、それ、は……っ……」
図星のようだ。もうアレの精神はほとんど『武田次郎』なんだ。品行方正で清らかだった瀬川佳奈の魂は、俺の魂の器になっている瀬川佳奈の可愛らしい顔と、綺麗で、女性的な魅力に溢れたこの肉体に欲情する汚らしい男、『武田次郎』の魂へと作り替わっているのだ。
「やっぱり考えてるんだ。戻るフリして私の、瀬川佳奈の身体を乗っ取って。どうしたいの?」
「い……ぃや……違っ、違くて……っ……」
「違わないでしょ。このおっぱいをどうしたかったの? それとも手? 足? あ、もしかして……こっち?」
全身に両手を這わせながら、自らの肢体を見せつけるようにして尋問を続ける。次郎の眼が充血していってるのが分かる。佳奈に、女の性別を手に入れて思ったけど、ホントこいつらの視線って分かりやすい。
そうして最後にアイツの視線と俺の両手を股間に持っていく。次郎に対しては見えるか見えないかの所で止めながら、スカートの中に手ごと突っ込んで股間を撫でまわす。快楽が股間を貫き、脳髄に染み渡ってくるのは俺がこの肉体を思う存分開発した証拠だ。1週間、おそらく我慢しながら俺の身体を使っていたコイツの視線からは欲望が溢れ出している。そんな肉体の本来の持ち主に乗っ取られた佳奈の身体が無事であるわけがないことも、次郎の脳では理解できないか。この器は今アイツが考えているよりも遥かに淫らに、凌辱の限りを尽くされていて、さらに淫乱なボディへと変わっていくだろうということも、今の興奮しきった上に低性能な俺の脳に縛られた佳奈には分からないのだ。
「もう諦めよ? 君はもう瀬川佳奈の魂として生きるのには相応しくないよ。君に相応しいのはその身体、武田次郎の魂として生きることなんだよ」
「っ……でもっ……それは、お、おれの、カラダでっ……」
次郎はまだこの身体を諦める気がないらしい。しつこい。……まぁ確かに、1ミリでも校内トップクラスの美少女(今は校内どころか世界一番可愛いと思ってるけど)の瀬川佳奈の器を丸ごと手に入れられる可能性があるとしたら、諦めないのも納得だ。俺だって入れ替わってすぐに古い身体を捨ててこの身体に乗り換える計画を立てはじめた訳だし。
でも絶対渡さない。瀬川佳奈はこれから一生、俺が使い続ける大事な、新しい肉体なんだから。
ふぅ、と一息ついて、次に俺は次郎のズボンに目を向けてみる。予想通り。そこには男根を痛そうなほど勃起させ、ズボンが盛り上がっているのを確認できた。
「ま、確かにこの身体が魅力的なのは分かるよ。『俺』が佳奈の体内に入り込んだ時だって、この身体がエッチすぎて興奮しちゃったし……だ、か、ら」
「!?」
言いながら俺は次郎へと近づいていく。乳房が、太ももが、揺れる感触が心地いい。目の前のゴツゴツした男の身体よりずっと、今使っている柔らかくて滑らかなこの身体の方が素晴らしいものだと思える。こんな汚い身体になんて絶対に戻りたくない。
だから。俺は勃起した元俺のムスコを、テントを張ったズボンの上から指で押さえてやる。
「ヌいてあげる。この瀬川佳奈の細くて綺麗な手で、君のおちんぽをシゴいてあげる」
「そ……それはっ……」
もしも俺が次郎のままだったら、これほど魅力的な提案はない。校内トップクラスの美人である瀬川佳奈が、品行方正で知られ、淫らなこととは全くの無縁に思える正当な美少女である佳奈が、よりにもよって自分の「おちんぽをシゴく」などと淫らな口ぶりで提案してくるなど、校内のほとんどの男子が「首を横に振る」なんて選択肢にすら入らないシチュエーションだ。それでも、『自分の身体』を担保に取られている次郎には逡巡は見て取れる。面倒な奴だ。さっさと次郎に染まってその身体に定着すれば良いのに。
「嫌かな? 仮にも自分だった身体にシコられるのは。やめた方がいいならやめとくけど」
だから、もう一押し。ここでシてもらえなければ次のチャンスは二度とないと言わんばかりのセリフとともに、簡単に今の提案を取り消してこの場を去ろうとする。去ったら去ったでこの身体を持ち逃げしたことになるから、俺としては特に損はないんだけど。
「ぁっ……ま、まってっ……!」
そうして教室を出ようとした俺を、野太い声が呼び止める。しかし汚い声だな。喉一つとっても佳奈の方が良い。あっちの方が良いところって何処かあるんだろうか……何もないや……
とりあえず今は次郎が釣れたことを喜ぼう。後ろ姿で、元佳奈に表情は見えないようにして、ほくそ笑みながら次に考えていた言葉を発する。
「どしたの? 何をシてほしいか、ちゃんと言ってくれないと分かんないよ?」
直接、元佳奈に何を、どうして欲しいか話させる。自分が男だと認めさせ、自分が佳奈という女を欲しているんだと分からせて、俺が佳奈の身体にしたように、次郎の肉体と佳奈の魂を同化させて、俺の「佳奈」を他人にしてやる。
「……コって、ください……」
「なに? 聞こえないよ?」
愉悦の感情が止まらない。仮にもあの「瀬川佳奈」として生まれた女の魂が、今目の前で男の、武田次郎の身体へと同化を果たそうとしている。もう少しだ。言葉にさせるだけで佳奈のものだった魂は俺だった身体に染み込んでいく。不可逆に、永遠に、俺の代わりにその汚い器で人生を歩んでくれ……!
「シコって、ください……! 俺のチンポをっ! その瀬川さんの綺麗な手でシコって下さいっ!!」
「じゃあ元に戻るのは諦める? 君は今日から武田次郎くんとして一生を生きていく、それで良いんだね?」
「いいっ、良いよっ……! だから、その手でシてくれっ……!」
それが、彼女が新しい『次郎』へと転生を果たした瞬間であった。瀬川佳奈の綺麗な身体を完璧に諦めて、次郎の汚い肉体で生きることに決まったのだ。遂にやったんだ。ただ魂が入れ替わったんじゃない。俺は本当の意味で、瀬川佳奈に生まれ変われるんだ……!
瞬間、この身体と魂がさらに強く結びつく感覚がする。佳奈がこの身体を諦めたことで、最後の最後まで身体にへばり付いていた繋がりまで断ち切れてしまったのだ。もう戻れない。俺も佳奈も、今のこの肉体で生涯を過ごしていかなければならない。その事実に全身が悦びでいっぱいになる。
「ふふっ……あはははっ……! 良いよ、分かった。じゃあ『俺』の手で、シてあげるね?」
「あっ……ふぉぉぉおぉぉっ!?」
こんな素晴らしい身体を永遠に譲ってくれた恩はちゃんと返さないといけない。ズボンの上から勃起したソレを優しく撫で上げると、情けない声を上げて次郎が喘ぐ。ただ撫でただけでここまで感じてくれるなら、このままズボン越しで撫で続けるだけで射精させられるかもしれない。それほどまでに佳奈の手が魅惑的だというのは使っている俺も良くわかっている。
しかし今回はサービスだ。カチャカチャと音を立ててベルトを外し、チャックを降ろす。パンツをずり下ろして、懐かしい次郎の男根を目の当たりにする。
「くふっ……あははっ♡ 汚ったないチンコ♡ 可哀想にビンビンに勃起して、そんなに触ってほしいんだ?」
「は、早く、早く触ってよ……シゴいてよ……!」
目の前の次郎が今にも泣きそうな顔をする。元の佳奈の身体だったならそんな顔をすればすぐに誰かが言うことを聞いてくれたのだろうが、次郎の顔でしてもキモいだけだ。可愛くて整った佳奈の顔は俺が貰い受けたんだからな。
そんな哀れな次郎の股間に目をやると、汚らしいうえに気持ち悪い肉棒がこれでもかと謂わんばかりに主張している。血管の見えるグロテスクな肉の塊。佳奈の身体を貰うまではこんな汚い性器をぶら下げて生活していたんだと思うと、気持ち悪すぎて反吐が出る。
「うっわ、我慢汁でベットベトだぁ……! 汚ったなぁ♡」
「あぁっ……! くぅぅっ……!」
触れた瞬間、次郎の顔が快楽に耐える必死な形相に変わる。佳奈ほど美人の、もしかしたら女の指にすらシて貰える機会なんてこれから永遠にないだろうから、なるべく長く続けようと必死なのだろう。それに比べて俺は佳奈の身体の持ち主そのものだから、この綺麗な手で佳奈の身体を好き放題弄って、男より気持ちいい女オナニーを思う存分楽しめるんだけどな?
そんなこと考えてたら疼いてきたので暇していた左手を下着の中に突っ込む。佳奈から譲り受けた女の象徴は待ってましたと言わんばかりに粘ついた液体を俺の手に纏わりつかせ、指の出入りを受け入れる姿勢に入っていた。そんな従順で可愛い佳奈の性器を撫でてやると、甘い快楽が股間から全身へと広がっていくのが分かる。目の前で喘いでいる次郎より、俺は佳奈で感じる女の快楽の方が断然良い。だからお前は男の快楽で満足してくれ。佳奈の女の快楽は絶対に渡さないからな。
「ほぉら、こうやって指一本一本に力を入れるのも、気持ちいいだろぉ?」
「ぉぁあぁっ……! これ、やっ、ばいっ……!」
小指から薬指、中指、人差し指と力を籠める指を変えてやる。いままで一応は次郎として生きてきたから、どうすれば気持ちいいかは良く知っている。それを綺麗で滑らかな佳奈の指が実践したらどうなるかなど、分かり切ったことだ。
「ふふっ、ちゃんと覚えておきなよ? これからはずっと君がソレをシコって生きていくんだからね。代わりに、俺も君から譲ってもらった綺麗なおまんこシコりながら生きてってあげるからね♡」
「ぅぁっ……瀬川さんの口で、そんなエロいことっ……!」
佳奈の声を操ってそう宣言する俺に、次郎の男根が手の中でピクリと跳ねる。続けて次郎の口からは男の欲望が詰められたような言葉が漏れる。それは乙女であるはずの佳奈の魂からは到底考えられなかったもので、その上まるで俺の魂を容れた佳奈の肉体のことを、「瀬川さん」と他人のように言ってのけた。
佳奈の魂が、次郎という男の肉体に汚染され、目の前の「瀬川佳奈」の身体を自分だと思えなくなっているのだ。決別の時が近づいていることを感じて、手に一層力がこもった。
「あぁぁあぁぁっ!? だめっ、それダメっ! 瀬川さんの手、気持ちよすぎっ……!」
「あははっ♡ 良いよ、イけ! イっちゃえっ♡ これから一生使う汚ったないおちんぽから、元自分に情けなく精液噴き出してイっちゃえ! そしたら君は永遠に武田次郎だ!」
「オ゛お゛ぉっ!? わ、お、俺っ、あぁぁっ、出るっ!!」
最後の一言と同時に強く男根を握りしめてやると、次郎は勢いよく白濁の粘液を吐き出した。飛び出た精液は床や佳奈の手を濡らしながら、ビチャビチャと汚らしい音を立て、やがてその勢いを緩めて、止まった。いつもの射精よりずっと長いそれは、まるで次郎の身体に囚われた魂から、佳奈だった最後の欠片がひり出されてしまっているかのようであった。
「ふふっ……出ちゃったね……♡」
「ぁ……あぁ……っ……」
手にかかった白く濁った汚い粘液を眺めながら、絶頂の余韻で息を荒げ、一歩も動けないといった感じの次郎を見下ろす。今まで無駄撃ちを続けてきたこれを見るのも、おそらく最後だろう。もし今俺が使う瀬川佳奈という女の性器にこの白い液体を流し込めば、俺と佳奈の子ができるのだろうか。こんな汚い男との子など要らないが、瀬川家が代々大切に保存し、継承してきた佳奈の遺伝子さえ既に俺の自由、意のままなのだ。
そろそろお別れだ。もうこの容れ物に用はない。俺の人生の器はもうこの汚い男ではなくなったのだから。今まで一応ありがとう。じゃあな。『俺』
「それじゃあ、武田次郎のカラダは君にあげるよ。代わりにこの瀬川佳奈は俺のボディとして使わせてもらうよ?」
「はぁっ……はぁっ……う、うぅ…………」
「ふふっ……♡ じゃあ、これからはただのクラスメイトとして、よろしくね? 武田くん♡」
最後の挨拶をして、俺は俺だった身体と私だった魂を置いて、新しい肉体と共に教室を後にする。2人の魂が入れ替わったあの日から1週間経って、本当の意味での入れ替わりが完了したのだ。俺は瀬川佳奈で、教室で情けなく倒れているのが武田次郎。互いに今まで生きてきた身体とは永久に決別し、新しい魂と肉体の組み合わせで生きることが決まった。この日、2人の身体が新しく自らの器に宿った魂を手放す日は二度と訪れないことが確定したのだ。
「あははっ……やった……やったよ佳奈……君は正式に俺の肉体、魂の器になったんだ。これからはずっと、大事な大事な俺のカラダとして、俺と一緒に生きていこうねぇ……♡」
そう宣言して身体を抱きしめると、子宮がキュンキュンと疼いてくるのが分かる。このボディも俺と共に生きていくことを喜び、これから生涯を俺に使われることに幸せを感じているのだ。始まりは突然で偶然の事故だったが、あれ自体が運命で、この身体はあの日俺と入れ替わるために産まれてきたんじゃないかとさえ思える。俺は瀬川佳奈に、女の肉体を持つ男の魂へと生まれ変わることに成功した。俺の魂はこの器に固定され、もう二度と武田次郎という男の肉体に魂が移ることはなくなったのだ。これから送る佳奈としての輝かしい人生に思いを馳せると、更に身体が熱くなってくるのが分かる。しょうがない淫乱ボディだが、これが今の、これからの俺の人生の伴侶となる大事な大事な器だ。
「これからはもっと愉しませてやるからな……ふふっ……♡」
カラダに言い聞かせるように呟くと、これから俺が永遠に使い続けることが確定した股間や乳首を期待に疼かせながら、スラリと伸びる綺麗な脚を操って廊下を歩き去っていくのだった。