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「気」を相手に移すことで身体ごと乗っ取る話 前

お久しぶりです。ご無沙汰しまくってますね。僕です。
某所に投下していたやつの纏めです。なんかそろそろ消えちゃいそうだったので。
中身自体は某所のと同じです。もっと言えばこっちの文は渋からの使い回しです。なんだコイツって感じ。
まじで何も修正してないので一回見た人にはなーんだってなっちゃうかも。ごめんね。長い間残ってるのが利点って感じで。
一旦中盤で区切ってるので、後編については途中まで練ってるのでぼちぼち上げます。多分。
ホントはこれの発表の時に新刊(出す予定なんだけど完成してない)の宣伝とかしたかったけど後編に回します。なので両方待っててくれると助かります。それだけ。新刊出すんは6月中ぐらいを目標にしときます。上手く販売始まったら見てくれるととてもうれしい。






「これこそ我が秘中の秘、肉体に宿る"気"の全てを意識と共に相手に移し替える事で別の身体を手に入れる術じゃ」

技を放ってすぐに突然倒れた師匠の近くで、その技をまともに食らった女暗殺者が得意気に話す。
それは先ほどまで俺や師匠に敵意と殺意を剥き出しにしていた暗殺者の顔だったはずなのだが、笑ってみせるその姿には思わず可愛いと思ってしまった。

「そろそろあの老いた身体ともオサラバしたかった頃じゃったし、この娘もなかなか鍛えておるようだし、悪くはないな」

そう言いながら彼女は女好きで有名な師匠がするのと同じ、いやらしい手つきで自らの肢体を舐めるように撫でまわす。

「おほっ、出るとこ出た実にスケベなカラダじゃのぅ……! 初めてのことじゃったが、女になるのも悪くはない、こんな良いエロボディをこれからはいつでも好きにできるんじゃからなぁ……!」

身体を奪われた女暗殺者は少し不憫に思えたが、同時に他人の肉体を丸ごと乗っ取り、自由に使うことのできる秘術に、この時点で俺は魅了されてしまっていた。

「この術の素晴らしいところは、術者、つまり儂が弱くなることはまずないということじゃ」

次の日から、師匠による秘術の講義が始まった。昨日は気になって師匠の部屋の前まで行ってみたが、中からは女の甲高い嬌声が聞こえてきた。今目の前で話す女暗殺者(だったもの)の魅惑的なあのカラダが、この辺りではスケベの化身とまで謳われる師匠の手で好き放題弄ばれたかと思うと、自然と股間のモノがいきり立ってしまう。

「儂の気は完全にこの小娘の肉体と同化し、体内を循環しておる。小娘の細胞の一つ一つが儂を主人だと認めておるのだ」

そんな俺の姿にさえ羨ましいだろと言わんばかりに微笑みながら一瞥してくる師匠は、弟子のやる気を引き出すことに恐ろしく長けている。

「基がこの娘である以上こやつの記憶も思うがままよ。儂を暗殺しようとした阿呆のことも、生まれも育ちも、暗殺の技術も何もかも既に儂のものじゃ」

ふんす、と誇る師匠の胸が大きく揺れる。乗っ取った時に着ていた暗殺者用の服ではなく、師匠の胴着を着る彼女の姿はアンバランスで、胸の先からは桃色の、おそらく乳輪と思しきものがチラチラ見えるのも堪らなく興奮する。

「気が強ければ強いほど、肉体が術者に馴染む速度も変わっていく。例えばこの娘の器は既に脳に儂の記憶を蓄え、儂の新たな肉体としての機能を果たそうとしておる」

椅子に座り、足を組む師匠。露出の多い服から覗く生足はとても綺麗で、白い肌が太陽に照らされて眩しさすらある。そんな足を、師匠はスラッとした手で撫でていく。彼女の身体を手に入れた師匠だけが行使できる権利を、存分に見せびらかされる。

「既にこの肉体は隅々にまで儂の技、儂の癖、儂の記憶を引き継いでおるのじゃ。ふふん、構えだけではないぞ? 掛かってきてみろ。当てられれば触れても良いぞ?」

そう言って構える師匠。今までなんとも思わない構えだったのに、あのカラダでするだけであそこまで淫らに見えるとは……
血走った目で、いきり立った股間で、挑発した態度を取り続ける師匠に襲いかかる。そんな状態の俺と、余裕綽々の師匠。勝負は初めから目に見えていた。

「ほっほ。阿呆め」
「ぅぁっ!? ごぼっ!?」

襲い掛かったはずの俺は、いきなり何かに引き摺り込まれたような感覚の後、視界に天地が逆転して映り、次の瞬間には背中を地面に叩きつけられていた。
師匠を暗殺しに来たとき、ギリギリ俺でも察知できた彼女からは考えられない達人の捌き。その身には疑いようもなく、師匠が宿っていた。

それから、3日ほど出かけると言って住処を離れた師匠。その数日後に、国内のある貴族が暗殺されたという報が流れてくる。その報を眺めながら、

「自分らが送り出した筈の娘に殺されるというのはどういう気持ちじゃったかのう……くひひっ」

と邪悪に笑う師匠を見て、何をしてきたのかは理解がついた。こちらからしたら当然の報いなのだが、あちらからしたら突然、先祖代々仕えてきた暗殺者の家系の娘が裏切ったのだから予想外だったろう。
彼女の身に何が起こったかなど知らないまま、もうこの世に存在しない以前の彼女を恨みながら逝ったのだろう。そう考えると恨まれる彼女も、殺された彼らも少しだけ哀れに思えたが、それでも師匠に完全に乗っ取られ、邪悪に笑い続ける元女暗殺者の顔を見て、この秘術への欲が更に増した。

「しかしこんな若く美しい女になるのは中々良いものだのぅ。街に降りて買い出しすればオマケは付けてもらえるし、使う施設はむさ苦しい男用とは違って華やかな女用。アレこそ桃源郷と呼ぶに相応しいわい」

そんなことを言いながら師匠は胸を揉みしだき、女の性を存分に愉しむ。完全に師匠の容器と化した元女暗殺者の身体は、文句一つ言うことなく師匠の命令に従い、自らの肢体を辱め続ける。

彼女の身体は、師匠が飽きて新たな器を見つける瞬間まで、師匠の性奴隷として、道具として消費され続けていくことだろう。師匠には、秘術にはそれほどの力があるのだ。

「なんじゃ、お前も触りたいか? ふふん、断る。男に触られる趣味はないんでのぅ。女になら触られても悪い気はせんが。その為には秘術を修めねばならんなぁ?」

そう言いながら師匠は服の中に手を突っ込んで股間を、乳房をこね回す。時折身体をビクッと震わせると、柔らかな肢体がふるりとたわむ。いやらしい粘液の音が鳴り響く部屋の中で、俺はただその姿を恨めしく眺めることしか出来なかった。
そしてその悔しさと憧憬が、俺を今までにないほど真剣に修行へと打ち込ませたのは言うまでもないことであった。
師匠は俺を鼓舞する為にああやって痴態を見せつけているのだろう。

「さて、今日も覗きに行くとするかのぅ。誰もこの小娘の肉の器に儂のようなジジイが入っておるとは思いもせんから見放題どころか触り放題。最高じゃわい! ぐへへっ♪」

……別に俺とか関係なしに遊んでるだけかもしれない……
それでも、女という性と特権を使いこなして愉しむ師匠への羨みの気持ちは高まり続けていた。

それから1年間に及んで、地獄のような修行の日々が始まった。師匠は毎日ように女の子を引っ掛けて遊んでいた。見た目が可愛らしいせいで簡単に引っ掛かってくれるらしい。
とにかく強い気を持てるようになる為に、心も身体も徹底的にいじめ抜き、己が力を磨きに磨いた。師匠はそんな俺を無視して街に出ては女の子を口説いて持ち帰っていた。朝帰りも増え、その綺麗なカラダに大量のキスマークをつけて帰ってくることもしばしばあった。
だが……! そんな師匠を恨めしく思うのも今日で終わりだ。今日俺は、新しい器を手に入れるんだ……!!

「最初はその辺の街娘辺りを狙うといい。強い相手はそれなりに精神も強いから、まずは楽に気と魂を増やすのじゃ。強いカラダはそれからゆっくり探すんじゃ」

そう言われれば確かに。今から街のギルドにでも出向いて強く、俺に相応しい女戦士のボディでも探してやろうかと思っていたが、予定変更。とりあえず街をぶらついて俺の新しいカラダ第1号を探してやることにしよう。

いざ探してみると、これが中々に難しい。師匠の言った事をなぞれば、乗っ取った相手の魂は俺の一部と化してしまう。それはつまり、乗り換えた瞬間に元の身体は抜け殻になるということで、その辺りの処分も考えないといけない。
また乗り換えた後も、師匠の言う街娘なら尚のこと、「元の生活」というものが存在してしまう。身体を奪い、人生を奪う。一見無敵のような術であったが、乗っ取った人生に縛られるというのは思わぬリスクであった。
目についた美人は大体1人ではなく、その辺りも上手く手込められる自信もなく、カラダ探しは難航する。
そうして半分ヤケになって飲んだくれようと寄った酒場で余興として踊りを披露する踊り子集団。美人たちの集うその中で中央の座を手にし、一際輝きを放つ存在。しなやかに鍛えられた肢体を艶やかに振り乱す姿は、俺に奪ってくれと言わんばかりだと感じる。自然と口角が上がってしまう。秘術の力を持ってすれば、あの魅惑の女体を丸ごと俺の所有物に変えてしまえるのだから。
余興の終わるタイミングを見計らって、俺は酒場の裏、楽屋へと向かう。俺は今日このむさ苦しい身体を捨てて、新たな肉体を手にするのだ……!

裏口には警備員が2人。筋骨隆々、いかにも鍛えてますって感じの男達だが、師匠から武術を学んでいる俺にとってはさほど脅威とも感じない。

「む、なんだお前。ここは立ち入り禁きゃぅんっ」
「おいどうした、情けない声上げあひんっ」

惨めったらしい声を上げて倒れ伏す男達には目もくれず、裏口に侵入する。警備員を打ち倒せても犯罪は犯罪。今までの俺ならそんな無謀なことする筈もなかったが、今の俺にとって俺の罪などもう関係なくなるのだから、何をしようが構わない。
そんな事を考えながら進んでいくと1人の女性の姿が見える。センターの彼女ではなかったが、着込んだ上着越しにもダンスのために鍛えられた、魅惑的な身体つきがよくわかる。決めた。手始めにこの娘の中に入ろう。

「貴方、誰ですか……? 初めて見る方ですが……?」

最大限に警戒されて声を上げられるという事はなかった。一般男性くらいの体格しかない俺では警備員の隙を見て中に入ることなどできないと判断されたのだろう。好都合だ。
なるべく音を立てず、警戒する隙さえ与えず、瞬時に間合いを詰めて彼女の右手を掴む。華奢で柔らかい、綺麗な手。これがもうすぐ俺の手になるのかと思うと興奮が止まらない。

「えっ……!? 何を……ひぅっ!!?」

師匠のように一瞬で気の全てを移し替える事はできないが、発動するだけで相手は動けなくなるため時間はかかるが問題はない。

「あっ……! ひっ……!? 何これっ、私の、中にっ……!?」

掴んだ手から彼女の気を捉え、その中に俺の気を練り込んでいく。全身を循環する気は、手で俺に取り憑かれた気をそのまま体内に運び込み、自らへ取り込んでいく。体内に戻る頃には彼女の気は俺色に染まり切り、俺の気を宿す新たな存在へと作り変わる。
どさり。と、目の前で何かが倒れ伏す音と感覚がする。それは俺が古い「俺」から抜け出した証であり、もう戻れないという宣告でもある。だからこそ、俺はこの踊り子を俺の新しい魂の器にしなければならないのだ。
体内で彼女のものと融合し、体積の増した俺の気を全身に張り巡らせ、あるものを探す。それは俺が、俺だけがこの身体の持ち主になる為に絶対必要なもの。

「ひっ……!? いやっ、やめてっ……ダメっ、入ってこないで……! 私に、ならないでっ……!」

見つけた。この身体の本来の魂。この身体を手に入れる上で最も必要で、最も不要な存在……! 気で魂の力を抑えつけながら、これを俺の中に取り込む。

「ふふっ……やった、やったぞ……!」

遂に手に入れた。俺の新しい身体。念願の女の肉体。踊り子として鍛えられた全身を撫で回しながら、俺のものになった神経が織りなす感触を存分に味わうことにした。
確かめるように両手を動かすと、ほとんど思い通りに動く中にピクピクと痙攣する感覚がある。こいつ、俺の身体の分際でまだ抵抗するのか。

「無駄なことを。体内の気を高めれば高めるほど、俺の魂と気はこの肉体に癒着し、混ざり合い、俺と一体化していくんだからな」

ピクピク痙攣する手に気を流し込んでやると、俺の気と手の中の筋肉の一つ一つが俺に従い、痙攣をやめる。こうやって身体の部位を順番に乗っ取ってやれば完成ってわけだ。

「しばらくはこいつの体内に住み着いて、女としての、新しい身体での過ごし方を学ばせて貰うとするかな。いつでも乗り換えられる立場が手に入ったんだし、本命のあのカラダに入り込むのはこの身体で経験を積んでから、だ。くひひっ♪」

羽織った上着の中の、未だ着ていたダンサー衣装の中に手を突っ込みながら、古い身体には目もくれず、俺は次の目的地へ向かう。男子禁制の、「俺」と同じ踊り子達がいる楽屋へと。
楽屋に「戻った」俺はこの身体が未だ大切に保管し続ける記憶を少しずつ食い漁りながら、他の踊り子達と談笑する。彼女らの言葉がトリガーになって新しい脳は効率よく俺に記憶を明け渡してくれた。
話は服や髪から気持ち悪かった客の愚痴まで色々な事に及んだ。その中に今日来た客の中に1人1人の身体を舐め回すように眺めていた男の話があった。それは他でもない、新しい身体を探すべく彼女たちを見ていた俺のことだ。
こいつら全員俺の一部にしてやろうか。あと俺の中で元この身体の持ち主も頷いてる。……毎日犯し尽くして乗り捨ててやるからな……!

「んっ……は……ぁ……っ……」
「? どうしたの?」
「ううん。なんでもない。ちょっと疲れてるだけ」

我慢できなくなった俺は気を操って股間に触れる。まさかこいつらも仲間の踊り子の1人がカラダを丸ごと乗っ取られた上に自分たちの目の前でオナニーに耽っているなんて考えもしないだろう。そう思うと気の動きが早くなり、快楽が脳髄を駆け巡る。思わず出てしまった声をなんとか抑え、不思議に思う彼女らに取り繕う。それさえ騙しているような優越感が湧き起こり、気は俺の乳房へも向かっていく。
しばらくして解散となった頃には俺の座っていた椅子はこの身体が垂れ流した愛液でべとべとになっていた。
解散命令がきて、各々が家に帰っていく。先ほどの話でほとんどコツを掴んだ俺も脳から記憶を吸い上げて新しい家へと向かうことにした。

「ふーん、一人暮らしは都合がいいな。この家も俺が貰うぜ」

記憶によれば貢いでくれる貴族もそれなりに居て、お陰で羽振りは結構いいようだ。こいつらが貢ぎに貢いでもなお靡かなかった女の肉体を、一銭も払っていない俺が丸ごと手に入れ、これからは自由に犯し尽くせる。
俺の魂が犯したいと興奮すると同時に、支配されたこの肉体は犯されたいと興奮しだす。師匠の言っていた通り、女の身体の使い心地は最高だ。

「さてと、そろそろこの身体を愉しませて貰うとしようかな?」

着たまま帰ってきた踊り子衣装を鏡に晒しながら全身を撫でる。気で補強しているとはいえ踊った後にもかかわらず未だ体力を残している。本当に、踊り子の器はイイ拾い物だった。
青を基調とした露出の多い下着のような衣装は、胸と股間のみを隠し、全裸とは違ったエロさを感じられる。
露出した肌を撫でてやれば、しっとりした肌の感触と確かな筋肉の質感がある。

「ふふっ……引き締まってる上にこんなに鍛えられてたなんてなぁ……! これならあの娘の身体はもっと……!」

越に浸りながら全身を舐めるように撫で回し、遂に両手は男の頃にはなかったはずの膨らみにたどり着く。できるだけ負荷を少なくするように踊り子衣装が胸を押さえつけているようだが、手には確かに柔らかな感触と弾力が伝わってくる。

「この身体は踊り子達の中でも小さめだったけど、次の身体にする予定のティアちゃん、は……ぁ……! そっかそっか、本名はミーシャちゃんって言うのか」

センターを飾る、俺が乗り換える目標となっている彼女。着いていた名前はあったがもちろん偽名で、同時に俺の新しい脳が本名を教えてくれた。関係者しか知ってはならないはずの記憶さえ、簡単に俺へ垂れ流(リーク)してくれるのだ。そんな従順でいじらしい脳みそには、ご褒美を与えてあげないとな。

「まずは窮屈な拘束を解くとしようかな? おほ、思ったよりおっぱいあるじゃねえか。ミーシャのあの巨乳も、押さえつけてるんだとしたらもっとデカいんじゃねえか……!」

期待に胸を膨らませながら、とりあえずは今ある乳を堪能する。拘束は思ったよりキツかったようで、小ぶりだが形のいい乳房が目の前に現れる。
先端にちょこんと載るように付いた桜色の乳首は、触って欲しいと言わんばかりにピンと勃っていた。

「おぉ……結構大きいな……胸のついた身体ってこんな感じなのか……! 新しい身体に乗り換えるにしても、この身体に居座るにしても、女の感覚には少しずつ慣れていかないといけないかな。じゃあ手始めに……!」

ニヤリと笑って、感触を確かめるべく乳房を下から揉み上げる。ぷるりと音が聞こえそうなほどに2つの塊は揺れ動き、勃って敏感になっていた乳首から心地よい感覚が流れ込んでくる。味わい感触の全てが自分のものだと感じられて、女体を丸ごと手に入れた優越感が背筋を駆け抜けていった。

「乳首をこうやって捏ねてやれば……んぁっ!? すご、俺のカラダ、エロすぎ……っ♡」

両指で摘んで力を入れる。それだけで甘い電流のような快楽が新しい脳から俺の魂へと流れ込んでくる。
鏡を見れば頬を紅く染め、淫らな表情を浮かべながら執拗に自らの乳首を刺激する女の姿。これが今の俺。踊り子の女から奪い取り、俺のモノになった新しい肉体なのだ。
今はもう俺のカラダだが、さっきまでは赤の他人だったという事実が、俺に従順な女を手に入れたという満足感を与えてくれる。
肉体の所有者たる俺が興奮すれば、当然このカラダも興奮し、下腹部を熱く疼かせる。
疼きには応えてやらないとな。

「んっ……この感覚は女特有だな……悪くはない。むしろいい気分だ」

腰に巻かれた衣装の紐を上に引いてやると、布地と股間が擦れる感覚が心地いい。同時に股間にあったはずのものがない事も意識できるが、性別が違う器を手に入れたという喜びが勝り、ゾクゾクとした感覚に塗りつぶされていく。

「くひひっ……ごめんね、ファンの皆。私、この人に身体も人生も奪い取られちゃったの。貴方達が一生見ることも触ることも出来ない私の大事なトコロは、今日会ったばかりの男のモノにされちゃったの……あぁっ♡ 卑しい私の性器、もっとイジってくださいませぇ……♡」

この女の記憶と人格を利用し、俺に媚びた演技をさせる。魂ごと取り込んだ俺にとってはこの程度のことは造作もなく、こいつが完璧に俺に隷属しているんだという事実に、股間からは尻に届いてしまうほど雌の媚液が流れ出していた。

「うん。じゃあそろそろ、こっちも味わわせてもらおうかな? んっ……!」

下着のような衣装の布地の中にある俺の新たな性器に向かって手を這わす。触れられた箇所から脳に向けて快感が、部屋に向けて淫らな粘液の音が響き渡った。
思わず漏れた声に嗜虐心が溢れ、同時にカラダからは触られたいという欲求が襲ってくる。
精神も肉体も、もはや今の行為を止めるものは存在しない。本来そうすべきだったこの身体の元持ち主の魂は今や俺の一部として、俺が欲望を満たすために働き続けるのだから。
この身体に刻まれた、自慰行為の記憶を呼び出し、彼女の「いつも通り」を再現する。この身体を使っていた女が人生を掛けて得たこの肉体への知見の全てが俺へと吸収され、この身体を使って生きるための糧になるのだ。

「ここをっ……こうすると……んひゃぁっ!? くひっ、良い、気持ちいい……師匠はずっと前からこんな良い思いをしてたのか……!」

指を更に奥へと進ませると、柔らかな膣肉が細い指を包み込んでくる。触れている箇所全てから快楽を脳へと流し込み、自然と指を咥え込んでくる感触は、まるで侵入した俺を肉体が手放すまいとしているようで、それでも分泌された愛液のお陰で指は滑らかに膣内を走り回る。
走れば走るほどバチバチと脳が痺れ、思考能力が落ちていくのが分かる。記憶によるとこの身体、前の持ち主の性欲が強かったお陰でだいぶ開発されてるらしく、流れ込んでくる快楽の量は男のそれとは比べものにならなかった。

「あ"ーっ……いい"っ……これが俺の新しいカラダ……くひひっ……女の身体を奪って生きるの、辞められないかもなぁ……! くぅ……!」

股間への抽送は更に速くなり、この女の性を貪欲に喰い漁る。快感を得れば得るほど、魂がこの新しい身体へと深く結びついていくように感じられて、よりこの肉体と一体化すべく、手は更に速度を増していく。

「ぁあっ……! キたっ……! これっ……! 俺は知らないけど、この身体が、脳が知ってるっ……! これが、イッ……くぅ……っ……♡♡♡」

瞬間、強烈な電気のような快楽が脳と魂を一気に貫く。
こうして俺の魂はこの身体で初めての、この身体は俺の魂によって初めての絶頂を迎えることとなった。

この身体を手に入れてから2週間ほど経った。
踊り子として、女としての生活には慣れたが男としての感性は生きたままで、この身体と立場を活用して他の踊り子に手を出したりする生活を送っている。
夜は踊り子の仕事があるため基本暇な昼は自らの身体を慰めるか、街で娼婦を捕まえたりしていた。この日も自室に篭り、鏡の前で全裸になった俺の器を慰めてやっていたのだが。

「はぁーっ……はぁーっ……はふぅ……新しい身体での生活もだいぶ慣れてきたな……」

イッて尚敏感になったこの身体を撫で、流れ込む快楽を味わいながら、俺は次のことを考えていた。
この身体の住み心地は抜群にいい。女特有の強い性感に蠱惑的な肢体。女という性別と踊り子という立場。何もかもが便利で使いやすい。……だからこそ。

「やっぱ狙うはミーシャちゃん、だよなぁ……! あの綺麗な顔もデカい乳も、スケベボディも、全部俺が奪って使ってやるからな……!」

今から俺に捨てられるというのに、俺に支配された哀れな女の顔はニヤニヤと、次の標的を想って邪悪に歪んでいた。
夜になって、酒場での仕事が始まる。この身体でするのも最後だからと、昼間に少しヤりすぎたせいで腰は痛いし、体力も減っていたが何とか踊り子としての仕事を終えて、解散時間までしばらく待つ。談笑している踊り子達の中でも一際輝くような美貌と整った肢体を持つミーシャ。彼女のカラダも、魂も、全てが俺の思うがままになるかと考えるだけで股間から粘液がこぼれ、椅子を濡らす。ここまで濡らしたのはこの身体を手に入れた日以来かもしれない。
最後だと思うと少し名残惜しくなって、トイレに行って一度火照るこの器を慰める。個室から出ると別の冒険者が驚いた顔でこちらを見ていたが、この身体とも今日でお別れだし何を思われようが関係ないのだ。
更にしばらくの時間を経て、解散が告げられる。各々が帰路についていく中で俺は新たな自分の器となるミーシャを追跡する。今使っている脳は彼女の家の位置まで記憶しているのだが、家やその付近で乗り換えを行うとこの身体を隠すのに不便だと感じたため、途中の裏路地で狙うことにしていた。
今日がミーシャとしての最後の日だとはつゆ知らず、彼女は綺麗な金色の髪を振りながら歩き続け、俺の目的である人通りの少ない裏路地に辿り着いた。深夜なこともあって周りに人はいない。絶好の乗り換えスポットという訳だ。ここまで人通りが少ないなら、不意打ちの必要すらない。

「ミーシャっ!」
「うわぁビックリした!! もう、脅かさないでよ!! ってあれ、貴女の家ってこっちの方だったっけ……?」
「ふふっ、ごめんごめん。ちょっと渡したいものがあってね?」
「? 渡したいもの?」

そう言っておもむろに手を出す俺に、怪訝な表情一つせず自らの手を差し出す。この手を掴んで俺の気を送り込んでやればこの手も、足も、乳も、性器も、脳も、魂も、血の一滴に至るまで俺のものになる。考えるだけで絶頂しそうになってしまう。この身体もよく働いてくれたものだ。
ミーシャの細く綺麗な腕を掴み、そのまま彼女の気へと侵食を始める。

「ひっ!? えっ!? あっ、な、なにこれっ……!?」
「ふふふ……やった、今からお前は俺の新しい肉体だ。その巨乳も、引き締まった身体も、お前の全ては今から俺が貰ってやる……!」
「やだっ……私の中に、入ってこないでぇ……!」

必死に抵抗するミーシャだが、無駄だ。俺の気は掴んだ腕から彼女の気と混ざり合い、染め上げて入り込んでいく。皮膚の下を通り、腕の筋肉の一つ一つの持ち主を彼女から俺に書き換えていく。乗り換えることで2人分になった俺の気は以前より更に勢いを増し、新しい身体を手に入れるべくなだれ込む。
心臓を無理矢理支配下に置いてやると、鼓動のリズムが彼女のものから俺のものへと切り替わる。この心臓は今日、この瞬間からこの鼓動で命を繋ぐのだ。

「あっ……あっ……ぅっ……ぁっ……」

俺の気はそうして手に入れた心臓の中、血液へと乗り換え、本格的にミーシャに成り代わっていく。心臓を丸ごと奪われたミーシャ本人はもはや動くことすらできず、俺が作り変えた鼓動に従って小さく声を漏らすだけになっていた。こうなってしまえば抵抗すらできない。ゆっくり少しずつ、ミーシャの中身は俺に乗っ取られていくのだ。
血流に乗り、俺の気がミーシャの全身へと入り込んでいく。細胞の一つ一つに丁寧に、新たな肉体の所有者の名を刻みつけ、代わりに元の持ち主を消し去っていくことで、「ミーシャの身体」を『俺の身体』に作り変える。

「ふぅーっ……よし……!」

俺の物になったこの肉体に与えられる最初の仕事は、元の所有者たるミーシャの魂を俺に差し出すことだった。脳の奥底、この身体の持ち主のみが座ることを許されるこの場所で、自らの身体を支配しているミーシャの魂がある。自分の前に現れた俺の存在と、自らの身体にアクセスできないことに驚いている様子の彼女を目前に捕えながら、身体にミーシャの魂をその場所から吐き出せと命じてやる。瞬間、彼女の魂は本当にそこから吐き出され、俺の元へと吹き飛んできた。
このまま全てを俺のものにしてやる。飛んできたミーシャの魂を2人分に増えている俺の魂で挟み込み、取り込んでやるのだ。ズブズブと俺の中に沈んでいく彼女の魂は抵抗するかのように暴れていたが、暴れれば暴れるほど俺の中に溶け込んでいく。程なくして抵抗すらなくなり、俺の中に完全に溶け込んでしまう。
……こうして、俺はまたしても新しいカラダと魂を手に入れたのだった。

「うん、予想通りいいカラダだ。それに思ったよりずっと上手く馴染む……ふひひっ……」

俺が支配する新たな脳から命令を送り込み、身体を操る。前のカラダに乗り換えた時よりしっくり来ているのが分かる。どうやらこのカラダ、俺の魂との相性も良いようだ。

「ふふふ……まるで俺が使うために産まれてきたような身体じゃねえか。これからは俺色に染め上げて、大事に使い込んでやるからな?」

早速新しい足でミーシャの家に帰ると、服を全て脱ぎ捨てて全裸になる。新しいカラダにくっ付いた乳がぶるんと揺れた。前より大きなその塊は体の動きに合わせてプルプルと大きく震え、その感覚を俺へと返してくる。

「あの日手に入れたいと思ってた踊り子のカラダ、ようやく俺のモノになった……」

早速触れと言わんばかりに震え続ける乳房に手を伸ばし、むんずと掴む。柔らかな乳房の感触と心地よい手の感触が頭の中へと流れ込んでくる。
興奮で血流が早まり、全身が熱くなってくる。乳輪と乳首が膨らんで、固くなってくるのがわかる。乳首が大きな脂肪を挟んで少し遠くにある感覚は未だ慣れないが、悪い気はしない。

「ふふ……いつかこの巨乳を思うままに揉みしだきたいと思ってたんだよな……! 今日からはもう俺のモノなんだし、存分に愉しませてもらうからな……! んっ……!」

両手で乳房を揉みしだきながら、人差し指と中指で乳首を摘む。ミーシャは相当指先が器用なようで、その技術は当然、彼女の脳を使う俺にも継承されているのだ。
指からはコリコリとした感触が、乳首からは電流のような心地よさが首筋を伝って脳へと流れ込み、おもわず声が漏れてしまう。その声も高く美しいミーシャのもので、俺が刺激することで喘いでいるのだと思うと余計に興奮が掻き立てられ、このカラダは更に熱く昂ぶっていく。

「こんなに上手く適合できるなら、イく前に頭の中まで俺のものにしてやろうかな、よし……!」

気と魂を集中し、ミーシャの脳へと向かう。そこは彼女が自身の魂を吐き出したことで空席になったミーシャ本人を支配する部屋であった。
彼女の代わりに俺がそこに座り、脳へと支配を広げていく。試運転のために時折乳首を捻り、流れてくる快楽と俺の意識をチューニングすることで、少しずつ脳を俺の支配下へと書き換えていった。

「お゛あ゛っ……う゛っ……っ……!」

俺がミーシャの脳みそを手に入れるごとに、肉体が呻くような声をあげ、ビクビクと震える。一旦身体の支配を切っているせいで表情は見えないが、おそらく虚ろな眼でだらしなく涎でも垂らしていることだろう。ミーシャの器には悪いが、これさえ越えれば俺達は完全な1人へと生まれ変われるんだし、辛抱してくれ。ビクビクと動き回ることで流れる信号さえ手掛かりにして、ミーシャの脳を掌握していく。

「あ゛ーっ……お゛っ、不要なデータを体外に排出、新たな魂からの記憶を脳内に同期します……え!? やだっ、私、追い出されっ……!? ゔっ……あ゛ぁーっ……」

まずは脳内で不要な情報を捨てる。出来る限り俺色に染め上げるため、共通の情報は一旦この肉体から吐き出してやる。ミーシャの残留思念のようなものが抵抗するが、邪魔をするならコイツも追い出そう。
瞬間、情けない声をあげて股間から尿を垂れ流す。不要な老廃物の排出。彼女の脳に記録されていた人間としての生活のための記憶、女としての生活のための記憶、男との交友関係。この肉体を奪って生きるのに要らないものが股間からこぼれ落ちていくのを、この身体はただ呻きながら受け入れる他なかった。

そうして要らないものを吐き出したミーシャの脳に俺の魂を接続し、記憶を書き込んでやる。

「い゛っ……ぎ゛っ、ん ……あ゛、あ゛っ……!」

再びビクビクと全身を震わせ、生理的に濁った声があがる。声が上がれば上がるほど、身体が震えれば震えるほど、頭の中には俺の記憶が書き込まれ、新たなミーシャの記憶として定着していく。
共通の記憶や知識を追い出したのは好都合だった。ミーシャの脳は自らが生きるために必要な情報を失った事で、それを持つ俺の記憶を積極的に吸収していったからだ。
結果としてミーシャの脳は俺の男としての記憶や経験、知識や欲望を取り込み、自らのものとして混ぜ合わせていく。同時に俺を正式に身体の持ち主として迎え入れ、肉体の所有者のみが座ることを許される席へと案内される。

「っ……ふふっ……上手くいった……! これでもう完璧に、俺が『ミーシャ』だ……!」

試しに身体を動かすほどに、全身の違和感がまるでない事がわかる。乳がついている感覚も、股間に何もないという事実も、視界にチラチラ映る金色の髪も、しなやかに鍛え上げられた筋肉の一つ一つさえもが、初めから俺のものであったように馴染んでいる。俺はこの瞬間、ただ取り憑いているだけの魂から、ミーシャという存在そのものの所有者になったのだ。

「くふふっ、ごめんね。元私。今日から私は見たことさえない男の人の新しいカラダになっちゃう。その証拠に、脳みそも全部男の人に染まっちゃって、自分の裸見てるだけで興奮してきちゃうんだもの……♡」

シーツに垂れ広がる、この身体から追い出された「要らないもの」を見下ろし、興奮で濡れそぼった股間を捏ねながら、ミーシャは嬉しそうに宣言する。それは隷属の証。肉体が彼女の元を離れ、俺の魂の器へと所有者を永遠に書き換えられた証明であった。

「あはっ……♡ この身体も悦んでる。元のミーシャは10日に1回程度だったんだな? こんなエロいカラダしといて、勿体ないよなぁ? これからは毎日シてやるぞ……ぁあんっ♡ くひひっ、そんなに嬉しいか……!」

高らかに宣言するだけで感度が上がる。俺のものとなったことで性欲と快楽に目覚めたミーシャの器は、俺に使われて生きることで得られるめくるめく快楽に期待を膨らませ、更に感度を高めていく。股間はヒクヒクと蠢き、俺の責めを待ち望んで神経に甘い電流を、鼻腔に淫らな匂いを送り込んでくる。

「この身体、前使ってたカラダより体力あるみたいだし、今夜は俺達の門出であり初夜なんだ。ドロドロになるまでイき散らかそうぜ?」

そう言って俺は再び新しい股間と乳首を捏ね回す。さっきより魂が馴染んでるお陰で快感もより強く感じられる。結局朝になるまで、いや、これからずっと、この器が俺の欲望から解放されることはないのだ。この日が、「踊り子のミーシャ」の最後の日になった。

次の日、俺は酒場の踊り子を辞めた。目当てのこの身体さえ手に入れば他は要らないし、無駄に体力を使ってやることもない。これからは俺の為だけにドスケベダンスを披露してくれればそれでいいのだから。酒場の主人には泣きながら止められたが関係ない。これはもう俺のだけの肉体、俺だけの人生で、ファンの為に生きたミーシャはシーツの上に打ち捨てられたのだ。他でもない、この身体の手によって。
未だ泣き続ける店主に早々に別れを告げ、一旦ミーシャの家へと帰る。前の彼女は未来のことも結構考えていたようで、結構な額の資金を貯め込んでいたので、これも全て俺がありがたく引き継ぐことする。ミーシャの脳みそから隠した金の場所も全て聞き出し、価値のある品も荷物として詰め込んでいく。

「俺の新しい身体になるためにこんな綺麗な器を用意してくれただけじゃなく、この身体で生きていくための資金まで大事に貯め込んでくれて、感謝してるよ。ありがとな、全部貰っていくわ。じゃあね、今までの『私』?」

最後の一言をシーツの上の、既にほとんど乾ききったシミに告げてからミーシャの家を後にする。これから『俺のカラダのミーシャ』としての人生が始まるのだ。歩くごとにプルプル震える胸に優越感を抱えながら、数週間ぶりに懐かしの我が家へ帰っていった。

「師匠ぉーただいま戻り……!? うわ……」

俺が師匠と過ごしていた山の屋敷に戻ると、師匠は以前の通りに街に降りては女の子を引っかけ、行為に明け暮れていた。元暗殺者だった師匠の今の身体は更に女性的な魅力を放っており、胸や尻が一回り大きくなっているように思えた。
しかしこっちに呼ぶようになるとは、金回りでもよくなったのだろうか……と思ったが、なんだか様子がおかしい。以前とは何かが違う、ように思える。

「もっと、もっとシてぇ……♡」
「こっちも、ねぇ、キスぅ……♡」
「ねぇ、私もイジイジしてぇ……♡」

確かに面子は近くの街、俺が行っていたのとは逆方向の街で、一際有名だった美人達だ。その全員がここに来ていることも驚きだったが、それ以上に驚いたのはその態度だ。師匠の身体にすり寄り、媚を売るように腰を振って師匠の気を引こうと必死になっている。その姿は金で買ったというより、生まれた時からそのように教育されてきた性奴隷のようで。

「ん? お? 隣街の、酒場の……ティアちゃんじゃったか? ここに来るということは……成程のう」

師匠が俺に気付いてくれたようで、声を掛けられる。瞬間、血の気が引いた。師匠が侍らせている女性たちから恐ろしいほどの勢いで敵意、いや、殺意さえ籠った視線が向けられたからだ。理由が全く分からない。何が起きているんだ……?

「お前さんたち、すまんのう。ちょっと席を外してくれんか。こやつは儂の弟子なのじゃ。安心せい、儂と同じく元男じゃよ」

そう言うと彼女らは渋々部屋から出ていく。違和感しかない。あの娘たちは師匠が元エロジジイで、若い女の身体を奪い取って生きていることを知っているってことなのか?
俺が前の踊り子の身体でミーシャと合体する機会を探ってた間に、一体何が……?

「ほっほっ、カラダを奪うのに失敗して捕まるなりしておるか、理想の肉体でも探しに行ったかと思ったが、まさかティアちゃんのカラダを奪ってくるとはのう。儂もいつかオトそうと思っておったんじゃが、先を越されたわい」
「本名はミーシャって言うんですよ。これからはそっちで呼んでくれていいですよ。毎月見に来てくれてた、スケベなおじーさんっ!」

このカラダに残った記憶を使ってミーシャの振りをしてみる。ってか師匠、ちょこちょこ街に降りてるとは思ったけどそんなに来てたとは。そう考えるとギリギリだった。今の師匠の容姿ならミーシャの記憶も「無碍には出来ない」って言ってるし、あと少し遅かったらこのカラダも師匠の毒牙に掛かっていたかもしれない。

「……というか師匠、俺がいない間屋敷は誰が管理していたんです?」

純粋な疑問だった。屋敷の掃除や世話に関しては弟子である俺が一任されており、それは師匠が若い身体を手に入れてからも変わっていない。本来数週間も俺が留守になれば、ゴミや埃だらけになっているだろうと思っていたのだが、今の屋敷は下手すると俺が住んでいた頃より綺麗に見えた。
師匠ではない。老人の身体だった頃も、今の若い女の身体の頃も、そういったことを師匠がしたことは一度も、本当に一度もないからだ。もしそうなら明日槍が降ってもおかしくない。
師匠から帰ってきた答えは、恐ろしいほど簡単なモノだった。

「さっき出てったじゃろ。あの娘らがしてくれておる」
「…………は?」

確かに彼女らの反応は普通ではないように思えた。まるで師匠のことを本気で好いているような、師匠に求められることを生きがいにしているような、そんな態度。若い女の身体を使っていようと、中身は好色爺のまま変わっていない。そんな師匠の行動さえ受け入れているような態度だった。

「あの子達には一体、何をしたんですか……?」
「あの娘らの事なら、儂がこの娘のカラダで色々と試してみた成果じゃよ。このカラダは男より断然感度も良い上、この娘の神経がどこをどう刺激すれば女を感じさせられるか教えてくれるからのう。最初こそ街でこの容姿と性別を利用して必死に口説き落とした子らじゃが、今となっては儂抜きの人生など歩めんほどじゃ」

よく笑う師匠が基本無表情のようであった女暗殺者のカラダに入ったので、しばらくの間は特に成れていないせいか引きつったような笑いを浮かべていたのだが、今はそのような感じは微塵もない。最初からそうだったかのように、師匠は彼女の整った顔をいやらしく歪める。時間をかけて師匠の癖が肉体に馴染んでいった結果なのだ。おそらく元彼女の魂が今の彼女の器に戻ったとしても、師匠の身体として最適化された今の身体をうまく使うことは出来ないだろう。そうであってもおかしくないくらいに、そのカラダは師匠のモノに成りきってしまっているのだ。

「お前さんにもいずれ教えてやってもいいんじゃが、おなごとして産まれ生きてきたあの娘らでさえ1度抱かれただけで生涯を捧げるほどの快楽じゃ。もし儂に惚れてしまったら、まあ良いように使ってやるわい」

ニヤニヤといやらしく笑いながら、俺(が奪ってきたミーシャ)の身体を舐め回すように見つめてくる師匠。女だということもあるが、踊り子をしていたミーシャの身体は視線にも人一倍敏感で、背筋がゾクゾクしてくる。見た目が美少女だろうとこんな好色爺に惚れるものかと思うものの、盲目的なほどに師匠へと愛情を注いでいた彼女らを思うとあながち嘘とも言い切れなかった。
先ほどの話しぶりからして、彼女らは師匠の中身が師匠であることを知っているようだった。それはつまり、秘術によって自分のカラダが師匠に乗っ取られかねないことを知っていて、それでもなお師匠の元に居続けているということ。師匠に身体も、魂も、全て捧げているのと同じことで。

「じゃから暫くの間はそのカラダをお前のモノとして確実にするのじゃ。踊り子と儂らでは鍛え方が根本的に違うじゃろう。その身体の記憶をなぞって行動するのは容易かろうが、武闘家であるお前自身として行動するには支障が出る」
「俺として……?」
「そうじゃ。さてはお前、ここしばらく秘術以外使ってこんかったな? まあいい。試しに何か使ってみよ」
「はぁ……じゃあ……すぅーっ……ふんっ! !? あっ、痛ぁっ!?」

仕方なしに技の一つを使った瞬間、関節に激痛が走る。そんな馬鹿な、このカラダは踊り子として鍛え上げられた最上級の肉体だ。師匠が使ってる女暗殺者にだって引けを取らないほど研鑽された身体の筈。それが技一つ繰り出せない……?

「魂が肉体に馴染もうとも、肉体がいきなり変質することなどないのじゃ。踊り子には踊り子の、武闘家には武闘家の筋肉というものが存在する。ミーシャちゃんとして生きる分には問題ないが、お前として生きる分には身体の能力が足りてないという訳じゃな」

惜しげもなく全裸を晒しながら得意げに話す師匠。本来の彼女が持っているはずの羞恥心による抵抗さえ、師匠は完全に制御しているようだった。実際、見られることに慣れている踊り子の身体を使っている俺であっても、意味もなく裸体を晒そうとするとミーシャの残留思念のようなものの抵抗を受けるのだが、師匠にはその様子がまるでない。

「じゃがきちんと完成すれば2人分の能力を完全に使いこなせる理想のカラダができるんじゃ、この儂のようにな?」

見せつけるように技を繰り出し続ける師匠。約1か月の歳月を以て、師匠は彼女の身体を俺以上に、自分仕様へと改造し尽くしてしまったのだろう。全裸のまま乳房を振りまわし、局部を隠すこともない師匠は、自らが使う肉体に絶対の自信を持っている様子だ。
そしてこの日から、俺の手によるミーシャの肉体の改造が始まったのだった。

「ふっ、ほっ!! うん、大分いい感じだ……!」

師匠の下に来てから約1ヶ月が経って、ミーシャの身体も相当俺のモノに改造されていた。最初の頃は使ったことのない筋肉を酷使したせいで翌日筋肉痛に襲われたりもしたが、段々と肉体にも成果が現れて痛みもなくなっていった。元々踊り子を生業としていたこのカラダは才能もあったようで、上手く俺の魂や技術と同調してくれたこともあって、今では元のミーシャより引き締まり、益々俺のボディに相応しい存在へと進化を遂げていたのだ。
俺が屋敷にいる間、ほぼ全ての時間をこのカラダの調整に割けたのも一因になっているだろう。本来俺がしていた家事は、師匠の言っていた通り全てにおいて、師匠が連れてきた女達が行ってしまっていたからだ。当番のようなものが決まっており、残りは師匠にベタベタしているため、俺が入り込む余地は微塵もなかった。
師匠の部屋に行くとほとんどの確率で全裸で身体を重ね合っているし、風呂でも肉体が彼女らと同性のものであることと師匠の弟子という立場故か特に気にはされず、存分に観察できた。街で名の知れた美人だったこともあり、その裸体は息を巻くほど綺麗なもので、正直何度もムラムラして手を出そうとしたが、彼女らは師匠一筋で見向きもされなかった。残念ではあったが、ここまで強烈に彼女らの意識と魂を支配できる師匠の技。もしそれを俺も使うことができたなら、師匠と同じように自分だけのハーレムが作れるのなら。そう考えるだけで期待で身体が疼いた。

「そうだな……休憩がてらこのカラダを慰めてやるとするか。ふふっ、コイツも淫乱ボディになったもんだ」

最初にミーシャから肉体を奪い取った時は、前の踊り子(俺が数週間開発した)よりも感じることができずにあまり満足感を得られなかったのだが、こちらも時間をかけて段々と俺仕様に馴染んできていたのだ。既に乳首や陰核は一回りも二回りも大きく成長し、俺に快楽を届けるという性器に相応しい仕事をこなすようになっていた。同じく初めのうちは平らだった女性器辺りも、何度も指を突っ込んでほじくり回した結果なのか、入り口の辺りがぷっくりと膨らみ、常に俺の指に弄られるのを待ち望んでいるかのように成育していたのだ。
師匠から技を受け継いだ暁には、俺の能力を継承し、踊り子としても高い能力と魅力を持ったこの肉体を使って俺専用の女の園を作り上げ、それを支配する女主人ミーシャという新たな魂の器で淫れた生活を送る未来を夢想しながら、疼くこの身体を弄るのだった。

「ふむ、そろそろ良いかもしれんのう」

俺の技を見ていた師匠(その間も両脇に二人侍らせながら彼女らを弄っていた)が、頷きながらそう呟く。そのまま二人を部屋から退席させて(その時も彼女らには睨まれた。師匠との間を邪魔する存在としか思われていなさそうだ)俺と師匠だけが部屋に残る。

「さっさと脱ぐんじゃ。直接そのカラダに教え込んでやるわい。うひひっ」

道着を着ている俺に、師匠のいやらしい視線が突き刺さる。仕方ないので脱いでいくと「おっほぉ……!」と、その綺麗な顔と声からは到底似つかわしくないようなスケベ爺そのものな声が聞こえてくる。鍛え上げ、引き締まったミーシャのカラダはそこらの街娘より遥かに魅力的なモノなのだろうが、師匠めミーシャを抱くためにそう言ってるだけじゃないだろうな……?

「お前には既に秘術まで儂の持てる全てを教えた。ゆえに儂の教えられることはこれで全てじゃ。後は屋敷で身体を鍛えるなりここを出るなり好きにするといい」

思えば中々に長かった。この師匠の元に来て25年、元の俺はいい歳した中年のおっさんそのものだった。それだけでは人生に後悔もあっただろうが、今の俺は違う。普通に生きていればまず手に入らないだろう一番人気の踊り子であるミーシャという魅惑の肉体を丸ごと奪い取り、その若さも、知識も、経験も、性も、何もかもを俺のモノとして使っている。心臓は俺を生かすために鼓動し、股間は俺の興奮を反映してうっすらと湿り気を帯びている。そうして得られる神経1本1本の感触さえ、全て俺が使っているものなのだ。
全裸になって、俺が手に入れてきたミーシャの美しい肉体を余すことなく見せつける。師匠もこのカラダには相当興奮しているようで、俺をオカズに自らの股間や乳首を弄っていた。
だがこのとき俺は、ミーシャの全てを余すことなく手に入れることができているものだと、慢心していたのかもしれない。

「では始めるとするかの。そっちのカラダも準備は出来ておるみたいだしの」
「始めるって言っても、俺はどうすれば……うわっ!?」

俺の問いかけの間に師匠が俺に向かって手をかざす。瞬間、肩を恐ろしく強い力で掴まれるような感覚が流れ込んでくる。ような、ではない。師匠の気が、俺の肩を掴んでいるのだ。今の、3人分の気と魂を手に入れた俺でも到底及ばないような強力な気。一体どれだけの年数を生き、どれだけの力を取り込んで生きてきたのだろうか。少女の肉体に棲み着きながら、もはや人外の域に達しているであろう師匠のことを少し恐ろしくも思える。

「昔教えたな? 直接触れることなく人体に影響を及ぼすこと。それが本来の気の使い方じゃ」
「うぉっ!?」

師匠の気によって半ば強制的にベッドに寝転がされる。続いて師匠は右手を俺の目の前に持ってきて、気の力である形を再現する。それは今まで何度も見てきた形であり、今の俺にも師匠にもない筈のモノの形であった。男の象徴であり、秘術によって女の性を奪い取る瞬間まで人生を共にしてきたソレと酷似した形。
同時に、師匠が教えようとしている術がどこに対しての物なのかを理解する。女の身体を得たために失ったものを、気によって補完する技術を。

「この肉体を得たが故に手を出すことが難しくなった女体の深奥。じゃがこのカラダであろうと、儂ならば届くのじゃ」
「ちょ、ちょっと待っ、師匠っ……! ぁっ……!」

俺の静止などよそに、ずぷぷっ、と音を立てるように師匠の気で作られた男根が俺の性器に侵入してくる。ミーシャの肉体は処女ではなかったから痛みはないが、侵入するモノの異物感は俺がヤッていた指の比ではなく、同時に満たされていくような強烈な快感が膣内に迸る。


「どうじゃ、挿れられる感覚そのままじゃろう? 儂もこの身体で試したからのう。良いもんじゃろう?」
「はぁっ……んっ……確かに、良いけどっ……この、くらいじゃぁ……んっ……!」

確かに気持ちいい。膣内が満たされ、快楽と共に満足感に似た感覚がある。だが、この感覚ならミーシャの記憶にもある。師匠を取り巻く彼女らのように一夜やそこらで師匠に傾倒し、人生全てを捧げてしまう程の、師匠の所有物にされてしまうほど強烈な快楽ではなかった。

「そうじゃろうな。ここはまだ手始めに過ぎんからのう。では行くぞ?」
「え……? はぅ……! ひぁあっ……!!」

そう言うと師匠は気を更に奥に進める。奥に、奥に。肉棒の形を保っていたはずの師匠の気は溶けるように膣内に纏わりつき、時折刺激を与えて俺の神経を悦ばせながら、液体のようになって中へと進み続けるのだ。3人の人生をもってしても全く未知の感覚に、ただ驚きながら声をあげることしかできない。やがて、ついに、師匠の気は俺の最奥部、ヘソの下あたりの内側の部分へと辿り着いてしまう。

「ここ、分かるか? 子宮じゃよ。ひひっ、このプリプリした感じ最高じゃのう……!」
「ひあ゛っ、あぁ゛っ……! だめっ、し、しょっ……ぉ゛っ!?」

師匠の気はまるで指のように形を変え、子宮口周辺をクルクルと刺激してくる。下腹部に快楽のスタンガンを当てられてしまったような衝撃が脳髄に直接雪崩れ込んできて、呻くような声しか出てこない。更に師匠の気が広がってくる。本来膣肉に守られたはずの子宮が、師匠の気の手によって掴み取られる。子宮を、文字通り握られてしまったような感覚が脳をぐちゃぐちゃにしてくる。歯が噛み合わない、全身に命令が行き渡らない、にもかかわらず、脳は危険信号を発し続ける。これは、やばい……!

「うまく掴めたらこっちのもんじゃ。後は頭の中に染み着くようにイかせてやれば……っと」
「あ゛あ゛ぁあぁ゛あぁっ!!!! お゛っ、ぎっ、び゛ぁ゛っ゛……イっ、っーーーーっーーーーー!!!♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

それからの記憶はない。気が付いたら師匠の部屋のベッドの上で、愛液と唾液と鼻水まみれになっていた。師匠はそのまま取り巻きの彼女らを犯しにでも行ったのだろう。昇っていた陽が沈んでいるから、おそらく数時間気絶していたはずだったのに未だに下腹部が熱い。

「ぁ……♡ ……っ……う、うわっ……ぁっ……!」

ぼーっとしていてふと師匠のベッドから残り香が鼻に入った瞬間、子宮から脳に、一瞬で嬉しさのような感覚が走る。子宮が、それに準じてカラダが、師匠に恋心を抱こうとしているのだ。それを頭で理解した瞬間、全身が恐怖で一杯になって、俺は飛び出すように師匠の屋敷から出て行く。
師匠はこれからも近くの街から少女たちを攫い、自らの身体が限界を迎えればその少女たちの中から乗り換えて生き続けることだろう。師匠に心酔する彼女らはおそらく自ら進んで肉体を差し出すから、師匠の魂はずっと生き続けていくことだろう。この日を最後に、俺が師匠と会う日はなかった。

コメント

No title

以前から拝読していましたが相変わらず好みを突いてきて素晴らしく思います。
某所で読んで内容とか描写がなんかファンタさんっぽいなと思ったら合っていて安心しました。
これからも応援しています。

Re: No title

>>裏ノートさん

ありがとうございます!!
上手く刺さってくれたなら良かったです!
今回結構作者当ててる方多くてちょっと面白いです笑

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